ビタミンD過剰症 ビタミンディカジョウショウ

初診に適した診療科目

ビタミンD過剰症はどんな病気?

ビタミンD過剰症はビタミンDの過剰摂取によって起こります。腸管からのカルシウムの吸収の促進によって血中カルシウムの濃度が上昇し、血管壁や腎臓、脳などにカルシウムが沈着し、食欲不振、悪心、昏睡、嘔吐、口の渇き、多尿が症状として現れます。
治療としてはまずは過剰摂取の中止ですが、高カルシウム血症を示した場合には投薬が有効です。

主な症状

ビタミンD過剰症の症状としては、腎臓の機能が低下して血液の濾過が正常に機能せず、尿毒症や脱毛の可能性が出てきます。他に、肝機能障害や高血圧、腹痛、顔色が青白い、発熱、吐き気、便秘、食欲不振、疲労感、睡眠障害、歩行困難、体重減少などの多くの障害が発生します。
また、成長期では発育が止まったりします。さらに重症になると、昏睡状態になりけいれんを起こして死亡する場合もあります。

主な原因

ビタミンD過剰症の主な原因はサプリメントの過剰摂取です。通常の食事で過剰症になることはありません。
特にビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンは、摂り過ぎると肝臓に蓄積されてしまいます。
「特に意識してDだけのサプリメントを飲んでるわけじゃないのに」と思っていても、マルチビタミンを数種服用することにより、過剰になってしまうことも考えられるのです。

主な検査と診断

ビタミンD過剰症の検査方法は、問診等により食欲不振や嘔吐、便秘、体重減少、脱力感が存在するかを確認します。さらに血液検査によって血液中に存在するカルシウムの量が増えていることを確認することでビタミンD過剰症であると診断します。
これらに加えて尿量が増えるなどの症状も見られるときは長期間にわたって過剰状態がつづいているため腎臓に異常をきたしていると診断されます。

主な治療方法

ビタミンD過剰症と診断されたら、まずビタミンDを含むサプリメントの服用をすぐに中止します。
高カルシウム血症がみられる場合には、補液とステロイド剤の投与を行います。これにより、血清カルシウムの低下と排泄が促されます。
そして、体内の高カルシウム濃度の影響を相殺する目的で、食事はしばらく低カルシウム食に切り替えます。