ビタミンA過剰症

初診に適した診療科目

ビタミンA過剰症はどんな病気?

ビタミンAは体になくてはならない栄養素ですが、過剰に摂取するとビタミンA過剰症という病気になってしまいます。
このビタミンAは脂溶性ですので、水溶性と違って尿などで体外に排出されることはないため、摂取した分だけ体に蓄積されてしまいます。
大量に摂取した場合には悪心や嘔吐・頭痛や顔の紅潮といった症状が現れます。慢性中毒の場合は体重の減少や甲状腺機能低下などが挙げられます。
また妊娠中の過剰摂取も禁物です。

主な症状

ビタミンA過剰症の症状は、大量に摂取した場合の急性中毒として、悪心、嘔吐、頭痛、皮膚の剥離、顔面の紅潮などがあります。
慢性中毒としては、体重の減少や食欲不振、四肢の疼痛性腫脹、頭蓋骨の変形、微熱、脱毛、甲状腺機能低下、肝障害などさまざまなものがあります。
またビタミンAの副作用として催奇形性があり、妊娠中の女性の方は注意が必要です。

主な原因

ビタミンAは脂溶性のビタミンです。レバーや肝油、ウナギや卵などに含まれるのがレチノールで緑黄色野菜に多く含まれるのがカロチンです。
皮膚粘膜保護や視力調整に欠かせないもので、免疫力をアップや抗酸化力もあり活性酸素を抑えます。
食品からとり過ぎの危険は少ないのですが、医薬品や健康食品で摂り過ぎた場合はビタミンA過剰症になる事もあります。50000IU以上摂取すれば、体内に蓄積されてそれが原因になります。

主な検査と診断

ビタミンA過剰症の検査方法はこれといって特にありませんが、他の異常も発見しやすい血液検査や尿検査などからわかる場合があります。
皮膚が乾燥して剥けるなどの症状から皮膚科に検査に行く人も多いですが、まずは血液検査や尿検査で数値の異常がないかなどを調べることが必要になってきます。
数値の異常が発見されたら早めに治療を行うことが大事です。

主な治療方法

ビタミンA過剰症の治療法として最も身近に出来るものは、ビタミンAを含む食べ物の摂取制限があります。ビタミンAのサプリメントを服用している場合には使用を中止します。
特に、妊娠中、あるいは妊娠を希望する女性の場合、1日あたりの摂取量を5000国際単位以内に留めることが推奨されています。これは、妊娠中のビタミンAの過度な摂取は、奇形の発症リスクが高まるためです。
そのため、ビタミンAが多い動物性食品や緑黄色野菜、関連サプリメントなどの取り過ぎに注意が必要です。