珪肺症 ケイハイショウ

初診に適した診療科目

珪肺症はどんな病気?

珪肺症は職業上の理由などから石英の粉塵を吸入したことが原因となって肺が永久的に瘢痕化してしまう病気です。運動中に呼吸困難をきたしたりするほか、悪化すると安静時でも息切れがするようになります。せきやたんも伴うことが多く、肺が損傷を受けているため酸素の血液中への取り込み能力が低下することから、心臓にも負担をかけることになります。

主な症状

珪肺症の症状は、病状がゆっくりと進行していくといわれており、これにより肺の弾力性が失くなり、肺の容量が減少します。初期はほぼこれといったものは無いですが、進行するとともに咳や痰、また運動したりすると呼吸困難、倦怠感、体重の減少が起き、さらに進行すれば常時、呼吸困難に見舞われます。また結核や気管支拡張症、気胸など合併症を引き起こす恐れもあります。

主な原因

珪肺症の原因は、肺に粉塵を吸引することによって生じるものです。石や金属の粉などを仕事の作業現場などで一定期間に渡って吸引すると発症します。肺の中に病気の要因となる各種の物質が沈着して、線維性の病変を作り出し、病状を発症させます。また、肺の中に侵入した粉塵が、気管支炎や気管支拡張を引き起こすなどして、病状を悪化させます。

主な検査と診断

珪肺症の検査方法は、X線検査や職場環境の聞き取りや生検で行います。肺のX線画像をみると、この病気特有の症状が画像に表れます。X線画像を見ることによって、この病気の特定や病状の進行の具合が分かります。また、X線による検査で判断が難しい場合は、直接的に組織を採取することによって、他の疾患との区別をつける事が可能になります。

主な治療方法

珪肺症の治療法に関しましては、現在のところ完治させるための治療はまだありません。現時点では、合併症になりやすい為、それに対する予防やそれぞれの症状の治療が行われます。例えば低酸素症になれば、酸素療法が行われ、呼吸促進の溜めに気管支拡張剤を使用する場合もあります。他には肺への細菌感染予防対策で抗生物質も取り入れられます。