ネマリンミオパチー

初診に適した診療科目

ネマリンミオパチーはどんな病気?

ミオパチーとは筋肉自体に何らかの問題が生じて筋肉が萎縮することで筋力低下を招く疾患です。ミオパチーのうち、生まれ落ちた時または乳児早期に発症して、発達や発育の遅れ、筋力低下をその主な症状とするものが先天性ミオパチーです。先天性ミオパチーはいくつかに分類されていますが、その中でも最も発症頻度が高いものがネマリンミオパチーで、筋肉組織にネマル即ち糸くず状のものが含まれていることから名付けられました。

主な症状

ネマリンミオパチーとは、先天性の筋肉の病気で、10万人に一人・二人の割合に起こりえる難病です。症状としては、赤ちゃんの頃から比較的筋肉の発達が遅く、走るなどの運動が不得意であるということ。そして、成人後からは、徐々に筋力が低下し続けることが挙げられます。あまり知られていないため、幼児期に運動が苦手だというだけで片付けられ、病気に気づかない事も多くあります。

主な原因

ネマリンミオパチーの原因として挙げられているのは筋肉を動かすための器官に異常がみられることであり、最も多い発症の理由と考えられています。特に利用頻度が高い筋肉を動かそうとする器官がしっかりと作用しなくなった場合には、この病気が発症する可能性が高くなります。また、筋繊維がこうした状態に陥ることでも発症に至る可能性が高くなります。

主な検査と診断

ネマリンミオパチーの検査方法としては、ミオパチー症状による典型的な運動障害が現われるので、まずは運動の様子を確認することと、また皮膚に特徴が現われる場合もあるので、慎重な視診を行うことによって発生部位を確認します。次に筋肉組織の採取を行い、組織中の染色体およびネマリン小体を解析することで、蛋白構造の見極めを行います。また同時に血液検査を行って、症状のタイプを注意深く特定します。

主な治療方法

ネマリンミオパチーの治療法は入院療法で抵抗力の弱くなった患者を感染症から保護します。清潔に保たれた病室で食事の管理を行いながら経過観察をして、進行を遅らせることに注力します。進行が進み呼吸が困難になってくると人工呼吸器を使用し患者が呼吸しやすい状態を作ります。この状態では更に抵抗力が弱くなっているので感染症に注意します。