ダンディー・ウォーカー症候群

初診に適した診療科目

ダンディー・ウォーカー症候群はどんな病気?

小脳および第4脳室の異常により、水頭症などの合併を引き起こす先天性の疾患が、ダンディー・ウォーカー症候群です。小脳の欠損と第4脳室の嚢腫とが空間を作り、これが一つの嚢腫のように働き、左右の小脳半球を外下上方に押し上げます。主な症状は、頭痛、嘔吐、めまいなど、また後頭部の後上方に突出が目立ちます。未だ原因がわかっておらず、治療法も確立されていません。

主な症状

ダンディー・ウォーカー症候群の症状は、多くの場合生まれた時から存在するケースが目立ちます。脳の第四脳室が水頭症を発症しているために後頭部の後ろが突出していることが目視できます。また、生まれてから数年のうちに第三脳室や側脳室などが拡大する兆候を見せ始め、幼児性の水頭症と似た状態となって病状が露見されるようになり始めます。

主な原因

ダンディー・ウォーカー症候群の原因は、胎生期における脳の発育異常です。胎児の成長期間の間にうまく脳が形成されなかったことにより、脳の欠損を伴うようになります。これが、小脳の中央部の欠損や第四脳室の拡大と欠損によって、脳全体の脳組織の変異や髄液の循環障害を招くことになります。また、小脳の欠損や脳梁の形成障害などを伴います。

主な検査と診断

ダンディー・ウォーカー症候群は、上記に見られるように、子どもの病気ですから、場合によっては生まれた時点でこれにかかってしまっている場合もありえます。医師は、その症状から、おそらくこの病気ではないかと判断することができます。例えば、眼振などは目視により確認できます。また、脳の造影を作成することもおもな検査方法の一つです。

主な治療方法

ダンディー・ウォーカー症候群は、第四脳室の嚢胞と腹腔をつなぐ手術を治療法として用います。これはシャント術と呼ばれ、脳脊椎液を体外に排出させる目的で行います。第三脳室と側脳室にも水頭症があらわれている場合は、側脳室と腹腔をつなぐ手術(脳室腹腔短絡術)も併用して行います。ただし、確立した治療方法はないので患者の症状に合った対処をすることが求められます。