脊髄動静脈奇形

初診に適した診療科目

脊髄動静脈奇形はどんな病気?

脊髄動静脈奇形という病気は、脊髄で起こる血流障害のことです。通常、心臓から出た血液は動脈を通過して臓器や組織の毛細血管から静脈を介して心臓に戻るようになっていますが何かの原因で脊髄に関わる動脈と静脈が直接繋がってしまうものがこの病気です。この病気は手足のしびれや運動麻痺などが起こったり、動脈と静脈が直接繋がっているので動脈の圧が直接静脈にかかるため静脈が破れたり膨らんだりします。

主な症状

脊髄動静脈奇形とは、心臓から出た血液は動脈を通って、組織や臓器の毛細血管から静脈を通って心臓に戻ってきますが、なんらかの原因で組織や臓器に血液が送られず、動脈が静脈に直接つながってしまう事をいいます。それによって、ゆっくりと進行する手足の痺れや運動麻痺、排便障害、突然の頭痛や意識障害によるクモ膜下出血などの症状が起こります。

主な原因

脊髄動静脈奇形の原因は、血管の形成異常です。通常、血流は心臓を出た後動脈を通り、各種の臓器や組織を経由して静脈を通過し、心臓へと戻ります。しかし、動脈や静脈の形成異常によって、臓器や組織を経ずに直接動脈と静脈がつながる血管が形成されることにより生じます。脊髄にそのような異常な血管が形成されることによりこの病気を発症します。

主な検査と診断

脊髄動静脈奇形の検査方法は、MRIでの検査が有効となります。脊髄表面に拡張した静脈の抽出や脊髄の鬱血によって判断が可能です。ですが、シャントレ部の細かい異常血管の判断は単なる所見では見えにくいので、最終診断には造影剤を用いた脊髄血管撮影(カテーテル検査)が有効です。造影剤を用いた診断は、脊髄血管3D-CTAを用いる場合もあります。

主な治療方法

脊髄動静脈奇形の治療法は、動脈から静脈に直接つながる血管の閉鎖によって行います。血管の閉鎖の方法としては、カテーテルによるものと外科手術によるものがあります。カテーテルは、太ももの付け根から管を挿入し、閉じるべき血管を詰めていきます。また、外科手術による方法では、直接問題部分を観察し、血管を切断することによって治療を行います。