腎膿瘍 ジンノウヨウ

初診に適した診療科目

腎膿瘍はどんな病気?

腎膿瘍とは腎臓内部に発生する膿の塊のことで、腎皮質に発生するものと腎髄質に発生するものとに大別されます。腎皮質のものは糖尿病や人工透析、薬物乱用などによる皮膚や口腔などからの血液を通じて、腎髄質のものは尿路結石や膀胱尿管逆流などの尿路感染や糖尿病がその原因となります。治療は泌尿器科の専門医のもと鑑別診断を受けて方針が決定されて行われます。

主な症状

腎膿瘍の症状としましては、悪寒をともなう発熱や、背部の痛み、側腹部の痛み、体重減少、全身の倦怠感がみられます。腎部には手で押すと痛みがある圧痛が認められ、側腹部に腫瘤があらわれる場合もあります。 腎髄質膿瘍では、頻尿などの尿路感染が現れます。腎髄質膿瘍は、尿路結石や膀胱尿管逆流現象等の尿路系の疾患を持つ患者や、糖尿病患者に起こりやすいです。

主な原因

腎膿瘍の原因は、はっきりとわかっていませんが、女性より男性の方がなりやすく、遺伝によってなりやすい人がいるのと、腎不全などにより、長年人工透析を受け続けている人に発生しやすいということがわかっています。また、脂肪の摂取量などの生活習慣によって発生しやすくなったり、たばこを吸う人、化学物質を多くあつかう職業の人に多く発生する傾向があります。

主な検査と診断

腎膿瘍という病気の検査方法にはいくつかの種類があります。大きく分けて血液検査と、尿検査の2種類に分けることができます。血液検査によって、白血球の増加などを確認することができるようになっています。また、尿検査によって、この病気を患っていることによって膿尿を確認することや、その尿を培養することによって、菌を特定することができるようになっています。

主な治療方法

腎膿瘍の治療法は、抗生物質の投与が一般的になります。尿の培養や血液、膿瘍の培養を行い有効な抗生物質を選択し、投与していきます。膿瘍が小さければ保存的療法も可能ですが、保存的療法で治療効果が期待できなければ、超音波検査、CT、穿刺を行います。腎が機能してなかったり、感染が強ければ、腎摘出術などの、外科的手術の対象となります。