シスチン尿症

初診に適した診療科目

シスチン尿症はどんな病気?

シスチン尿症は、アミノ酸であるシスチンが吸収障害により尿の中に多く含まれる症状です。それにより結石が作られたり、痛みや尿路感染症を引き起こす原因となります。進行すると末期腎不全となるため、尿量を増加させシスチン濃度を下げるための水分補給や、薬剤の服用により尿をアルカリ化させ、シスチンの溶解度を高める治療を継続的に行う必要があります。

主な症状

シスチン尿症による症状としては、まずシスチン過多でシスチン結石ができることにより、尿管がけいれんを起こし、排尿困難や排尿時に激しい痛みを伴います。結石は何度も繰り返し作られます。また、結石がある部分に細菌が集まることにより、細菌感染を起こしやすくなり、熱がでたり腎炎などが起こる可能性があります。重症では、腎不全など重い病気につながることもあります。

主な原因

シスチン尿症の原因は、アミノ酸の再吸収の問題によって起きます。腎臓では、ヘスチンを始め、リシンやアルギニン、あるいはオルチニンといったアミノ酸が再吸収されます。しかし、遺伝的な要因によってアミノ酸輸送担体に問題があった場合に、腎臓のアミノ酸の再吸収作用が弱くなります。そのため、尿にヘスチンが多く排泄されるようになります。

主な検査と診断

シスチン尿症の検査方法はCT、レントゲン、尿沈渣、尿シスチンの化学的定性反応、尿アミノ酸分析によって行われます。レントゲンではシスチンの結石陰影の有無を、CTでも同様にシュウ酸カルシウムによるCT値の変化を確認します。尿沈渣ではシスチン結晶の有無を検査し、尿シスチンの化学的定性反応ではスクリーニング検査を行います。尿アミノ酸分析は前3者の検査の確認と分類となります。

主な治療方法

シスチン尿症の治療法は、まず水分補給が重要で、これによって尿量を増加させて体内のシスチンを減少させていきます。またシスチンはアルカリ傾向にすることによって可溶性に変化しますので、重炭素ナトリウムやクエン酸カリウムといったアルカリ薬を利用して、ph7.5~8程度の尿にします。何度も再発する場合は、カプトプリル、ペニシラミンなどなどの結石を溶解する薬剤を利用する場合もあります。