子宮平滑筋肉腫

初診に適した診療科目

子宮平滑筋肉腫はどんな病気?

子宮平滑筋肉腫とは、子宮肉腫という子宮体部の筋層に発生する悪性腫瘍で症例の少ない癌ですが、その中の組織型のひとつです。50歳前後で発症しやすく予後不良な癌です。リンパ節転移は少ないのですが、肺への転移が起こりやすいです。プラチナ製剤と言われる抗癌剤が効きません。初期に不正性器出血や下腹痛もありますが進行するまで無症状のケースもあります。

主な症状

子宮平滑筋肉腫の症状は、初期の場合には異変に気づくようなことはほとんどなく、子宮肉腫が大きくなるに従って不正出血や過多月経、下腹部の違和感や痛みになって現れてきます。しかし、このようなことが起こった場合であっても、確実に子宮肉腫を発症していると断定することはできず、他の病気の可能性もあります。正確に診断するには、MRI検査などが必要になります。

主な原因

子宮平滑筋肉腫は、子宮の子宮体部の平滑筋に悪性腫瘍ができる病気ですが、明確な発生原因はわかっていません。子宮内部の組織の突然変異だとする説が有力です。また、子宮に放射線を照射するとリスクが上昇したり、エストロゲンという女性ホルモンの影響を受けることこともあります。ごくまれに、良性腫瘍である子宮筋腫が悪性化して子宮肉腫になることがあります。

主な検査と診断

子宮肉腫の中でも平滑筋に出来る悪性の腫瘍を子宮平滑筋肉腫と言いますが、検査方法はCTスキャンやMRIなどによる画像診断が主に行われます。他にも組織診を用いて組織を採取しての診断も可能ならば試した方がいいでしょう。子宮鏡検査や子宮内容除去術などもありますが、最終的な診断の結果は組織学的な検査を持って判断する事が多いと言えます。

主な治療方法

子宮平滑筋肉腫の治療法として、抗がん剤が有効なときがあります。その他にも、放射線治療や黄体ホルモン療法、化学療法などがあります。リンパ節への転移が疑われる場合、リンパ節郭清が行われます。進行や再発には、確率された方法がないため、どの治療も改善がみられない場合は積極的な治療はやめて、苦痛を取り除くなどの対症療法を行い、緩和医療となります。