紅斑性狼瘡 コウハンセイロウソウ

初診に適した診療科目

紅斑性狼瘡はどんな病気?

紅斑性狼瘡とは、ドイツ語でエリテマトーデスと言い、顔面などに紅斑ができる病気で、膠原病の一種です。この病気になると、太陽光に対して感受性が亢進し、大量に脱毛するなどの特徴的な症状が出ます。この病気は白人以外の妊娠が可能な20代から30代の女性が発症し、NKT細胞が関係しているのではないかと言われていますが、正確な原因はよくわかってはいません。

主な症状

紅斑性狼瘡の症状とは、発熱や関節痛などの皮膚関連の病状を現します。さらに日光に当たると過敏に反応する日光過敏症なども病状に出てきます。日光に当たった後に、鼻の周りに蝶が羽を広げたような両方の頬に広がってしまう蝶の形の紅斑になります。そのほかにも、この病気になり、初期の病状として、円盤の形のエリテマトーデスや多形滲出性紅斑など様々です。

主な原因

紅斑性狼瘡の原因は今のところ不明です。しかし考えられる要因としては、もともとこの病気にかかりやすい素因をもっている人に、感染やホルモン、紫外線、薬などの環境因子が引き金となり免疫異常が起こることで、自己抗体とやばれる自分の体に対する抗体を作り出し、その抗体が免疫で重要な働きをする細胞を攻撃し、そのことに反応して炎症を起こすというものです。

主な検査と診断

紅斑性狼瘡の検査方法は、症状の発生部位と形態を視診によって調査し、多くの症状の中から一致するものを慎重に確認します。非常に類似する症状が多い病気であり原因も多岐に渡ることから、血液検査を行うことで免疫系を解析するほか、皮膚を採取し、生体検査を行うほか、場合によっては遺伝子検査も行うことで特定します。その他、腎障害が原因として疑われる場合には尿検査を行うこともあります。

主な治療方法

紅斑性狼瘡の治療法は、抗炎症薬やステロイドが一般的です。とにかく炎症を抑えることが重要であり、また免疫を抑えるための治療薬を使う必要があります。効果はステロイドが高いですが、強力な薬なので副作用に注意しましょう。炎症が落ち着いてきた場合は、少しずつ使用頻度を落としても問題ありません。またステロイド以外の抗炎症薬が効くのであれば、そちらを優先して使うと良いです。