無尿

無尿はどんな病気?

一般に食事を摂取している状態では、一日最低400ミリリットルの尿量がありますが、脱水、ショック、腎不全、尿管結石、糸球体腎炎、尿管壊死(損傷)などで膀胱に尿が送られず尿が出なくなる状態で、一日の尿量が100ミリリットル以下のときを「無尿」といい、排尿が出来ないのは尿閉です。乏尿とともに腎臓の機能が極端に低下した状態で、急性腎不全特有の症状です。

主な症状

無尿状態とは、腎機能が低下してしまい尿がほとんど出てこなくなってしまった状態のことを言います。この状態になると尿が出ないので体が水ぶくれ状態になりむくんで体重が増えてきます。また、BUNやクレアチンにと呼ばれる本来であれば腎臓でろ過される物質が血中で高濃度となり意識障害や他の臓器障害を起す症状を起すことが知られているのです。

主な原因

無尿の原因は、主に腎臓の障害が一番に挙げられます。またこの病気を発症した患者は並行して、腎臓病すなわち腎炎、水腎症、胞腎などの疾病を患っている可能性が高いです。また腎臓手術の後遺症として尿が出ない症状に陥ってしまう場合や、特に腎臓を摘出した手術を行った場合にはこの病気が顕著に現れることがあります。さらに、この病気が発覚した場合は、下痢や嘔吐を伴う場合があります。

主な検査と診断

無尿は尿排出障害であり、前立腺肥大症や前立腺がんが原因になっている場合は、機能の異常を探る「膀胱・尿道内圧測定」という検査方法を用います。排尿するには、膀胱と尿道が協調して働く必要があります。その機能を確認するために行われるのが、この検査です。膀胱内圧測定では、カテーテルを尿道から膀胱まで挿入し、水か炭酸ガスを一定の割合で膀胱内に注入します。その注入量と膀胱内圧の変化を捉えていきます。

主な治療方法

無尿の治療法は、利尿薬を使う場合が多いです。尿が出る量が多ければ、根本的な治療とみなされます。ただし腎臓が何らかの理由で機能低下、障害があるケースも多く、薬物療法、人工透析治療などを行うといったこともあります。どういった影響で発症しているのか、それによって対応していくのが一般的といえます。状態が良くない場合には、腎移植をしたほうが良いです。