びまん性甲状腺腫はどんな病気?
単純びまん性甲状腺腫という疾患は、甲状腺全体が腫れているというだけのものですが、将来的に甲状腺機能が亢進したり、低下するなどの障害をきたす可能性があります。甲状腺が腫れているものの腫瘍や炎症はなく、甲状腺ホルモンの値にも異常は見られません。すぐに治療を必要とはしませんが、血液検査やエコー検査などを定期的に受けて、障害がひどくなる前に早期発見するようにします。
びまん性甲状腺腫の主な症状は?
びまん性甲状腺腫とは「単純性甲状腺腫」ともいい、甲状腺腫機能に異常がないにも関わらず広範囲にわたり甲状腺が肥大化した状態を指して言います。首の前側や咽喉頭に違和感を感じたり、器官や食道を圧迫したり嚥下困難を起こすといった症状を来たすこともあります。甲状腺が全体的に大きくなるだけで、甲状腺ホルモンには異常がない場合も多く見受けられます。
びまん性甲状腺腫の主な原因は?
びまん性甲状腺腫の原因は、ヨードの摂取不足や過剰、新陳代謝の活性化、あるいは性ホルモンが関係しているとも考えられています。甲状腺に腫れが見られるものの、炎症や酵素の異常といった甲状腺疾患特有の各種の病状がない場合において、この病気に分類されます。しかし、具体的な発症のメカニズムの特定には、現在においても至っていません。
びまん性甲状腺腫の主な検査と診断方法は?
びまん性甲状腺腫の検査方法は、体内のホルモン量の検査や甲状腺機能の検査などによって行われます。しかし、甲状腺機能検査では全ての値について正常を示す場合もあるため、精密な識別が必要になります。検査によって得られた数値を勘案することで、類似した病気である甲状腺機能亢進症や、あるいは甲状腺機能低下症とも区別しなければなりません。
びまん性甲状腺腫の主な治療方法は?
びまん性甲状腺腫の治療法は、甲状腺ホルモン、あるいは生産の不足の要因を改善していくことから始まります。不明な点が多いのですが、初期段階に甲状腺ホルモンを投与することは有効だとされています。圧迫症状が強いときには手術を行うこともありますが、基本的には放置しても差し支えないと判断された場合は年に数回検査をするだけのこともあります。
びまん性甲状腺腫の初診に適した診療科目