肝内結石 カンナイケッセキ

肝内結石はどんな病気?

肝内結石とは肝臓に伸びている胆管に結石ができる症状のことです。この症状自体は、良性の病気なのですが何度も繰りかえして完治させるのが困難な症状なのです。特に肝膿瘍や膿瘍から感染症が起こり重度の敗血症に至る場合もあります。そのため厚生労働省より難病指定の認定を受けている病気なのです。外科手術を行なっても何度も繰りかえすのでかなり厄介です。

主な症状

肝内結石の主な症状は、腹痛や発熱、肌や目が黄色くなる黄疸です。食事をした後などに突然、みぞおち、右上腹部、右背部に鋭くきりきりと刺すような痛みや張りが出ます。胆嚢や胆管が炎症を起こすと高熱が出ることもあり、肝臓からの胆汁が胆石に引きとめられると、黄疸が出て、尿の色が濃くなります。しかし、何の痛みもあらわれず、エコー検査などで偶然発見される事も多い病気です。

主な原因

肝内結石の原因については、まだ解明されていません。しかし、患者数が地域によって大きく異なり、全体的な患者数も減少していることから、食生活や衛生状態が関わっていると考えられています。先天的なものや遺伝などはないうことです。結石にの8割以上がビリルビンカルシウム系なので、胆汁の中の細菌が結石の生成に関与していると思われています。

主な検査と診断

肝内結石の検査方法は、肝臓周辺や腹部を細かく調べることができるCT検査とMRI検査が一般的になります。この疾患の場合には、胆管を調べるためにMRCPという磁気共鳴胆管膵管撮影検査を行うケースが多いです。また胆管に造影剤を注入し、胆管の異常の有無をレントゲン撮影で調べるPTC検査や、内視鏡を入れて胆管に直接造影して調べるERCP検査があります。

主な治療方法

肝内結石の治療法は、外科手術を行うものと行わないものと2つに分けられます。外科手術を行うものは、肝臓の一部を切り取る肝切除術が行われ、胆石を残さずに除去することが出来るという利点があります。外科手術を行わないものは、腹部を切開せず小さな穴を開けて肝臓へ内視鏡を差し込み結石を摘出する方法です。再発の際や健康状態が良好でない場合に用いられます。