落葉状天疱瘡 ラクヨウジョウテンポウソウ

初診に適した診療科目

落葉状天疱瘡はどんな病気?

落葉状天疱瘡とは体全体に小さな水疱ができ、その水疱がすぐに破れて乾燥し、肌に木の葉が付着したように見える病気です。自己免疫疾患であり、何らかの原因により血液の中に含まれるタンパク質が自分の皮膚細胞を攻撃することにより水疱が発生します。治療はステロイド剤の服用が有効ですが、それでも症状の改善がみられない場合は免疫抑制剤や血清浄化療法も併用されます。

主な症状

天疱瘡は健康な皮膚に、何のきっかけもなく突然、水ぶくれやただれがたくさんできる病気です。落葉状天疱瘡の症状としては、口腔内を除く体全体に小さな水疱ができるものです。水疱がすぐに破れ、乾燥してはがれ落ちるので落葉状の名がついています。尋常性天疱瘡に比べて水疱が小さく乾きやすいので、皮膚に木の葉がついたように見えることがあります。

主な原因

落葉状天疱瘡の原因については、患者の血液中に含有されている免疫グロブリンと呼ばれる蛋白質の一部が、自分の皮膚を攻撃することによって発症をします。本来、免疫グロブリンは、体内に侵入してくる細菌などを攻撃し、様々な病気から身体を守るために欠かせない物質ですが、何らかの要因によって変異し、皮膚のデスモグレイン1を攻撃します。

主な検査と診断

落葉状天疱瘡の検査方法は、臨床診断、病理組織診断及び免疫組織診断を行いこれらの結果から厚生労働省が定めた診断基準を基に判断します。臨床師団では弛緩性水疱、可視粘膜部に現れる非感染性水疱、ニコルスキー現象の有無などを調べます。病理組織診断では皮膚生検で表皮内の水疱の確認、免疫組織診断では細胞膜のIgGの沈着などを検査します。

主な治療方法

落葉状天疱瘡の治療法としましては、一般的に使用されるのは副腎皮質ホルモン、つまりステロイド薬による治療がメインとなります。ステロイド薬でも更に悪化していったり、快復に向かわない時には、免疫抑制薬を使用するケースが多いです。その他には血清浄化療法や免疫グロブリン大量療法も有効とされています。レクチゾールを使用して治療する場合もあります