尋常性天疱瘡

初診に適した診療科目

尋常性天疱瘡はどんな病気?

天疱瘡は自己免疫疾患です。血液中の自己抗体が皮膚細胞を攻撃し起こりますが、いまだ詳しい原因はわかっていません。何の前触れもなく、健康な皮膚に水泡やただれができます。尋常性天疱瘡は、全身の皮膚特に鼠蹊部や、腋窩部に水泡とびらんができます。副腎皮質ホルモンの服用により、治療をしていきます。治るのに時間のかかる病気ですが、何もしなければ高確率で死にいたる怖い病気です。

主な症状

尋常性天疱瘡という病気になった場合に現れる症状としては、特に鼠蹊部を中心に全身に突然乾きにくい水疱ができてしまい、それがすぐにびらん、ただれになってしまいます。触ると痛みを伴います。また、この病気を発症した半数の患者は、始めに口の中に治りにくいびらんができるとされています。この病気は、食道にもできるので嚥下困難や摂食不良になることもあります。

主な原因

尋常性天疱瘡は、人間の身体の血液中に含まれる免疫グロブリンという蛋白質の一つが原因で、引き起こされる病気です。この免疫グロブリンは通常身体に存在していて、ウイルスや細菌が身体に取り込まれた際に、闘う為の蛋白質です。ところがまれにその一部分が身体の皮膚の中の物質と闘ってしまう事があります。それで皮膚に傷をおうことになり、この病気が引き起こされます。

主な検査と診断

尋常性天疱瘡の検査方法についてです。厚生労働省の定めた診断基準によれば、それは大きく四つあると言われています。一つ目は臨床的診断項目で、皮膚を見て水泡ができているかなどを見ます。二つ目は病理組織学的診断項目で、皮膚を採取する検査です。三つ目は免疫組織学的診断項目で、また別に皮膚や今度は血液を取る検査です。最後に、先に見た三つの項目のうち特定のものに該当した場合にそれと診断します。

主な治療方法

尋常性天疱瘡、またの名前を天疱瘡は数ある難病の中のひとつですが、治療法も確率されています。その方法は薬物治療ですが、主なものとしてはステロイド薬で、一見危険に見えますが、この治療を行わない場合は死亡率が急激に高まるので、最も有効な手段として行われています。それでも改善しない場合には、免疫抑制薬や免疫グロブリン大量療法、そして血清浄化療法などが行われます。