分離不安障害 ブンリフアンショウガイ

初診に適した診療科目

分離不安障害はどんな病気?

分離不安障害とは愛着のある人物(多くの場合は母親)や場所から離れることに対し過剰な不安を感じる状態のことです。
子供に発症することが多く、性差はほとんどありませんが小学校に上がる年頃に多いです。
分離不安は小児の発達途中で見られる正常の現象と言われていますが、分離不安障害では、生じる不安がはるかに強烈で、様々な身体的、精神的な症状を示します。

主な症状

分離不安障害は乳幼児期から学童期にかけて発症することが多い精神疾患です。
母親やそれに準ずる存在に依存することから始まり、その存在と離れると物理的・心理的不安から頭痛、腹痛、吐き気などの自律神経系の身体症状、問題行動(乳幼児への退行、夜尿、執拗な甘えなど)がみられます。
さらには抑うつ、怒り、無気力、不登校などの精神的な病気を引き起こすこともあります。

主な原因

分離不安障害の原因は、一般的に、親子の愛情の不安定さや、こどもと親の各々が持つ固有の要素が複雑に絡み合って発症するものとされています。親が過保護・過干渉であったり、親からこどもへの執着が異常であったり、こどもが親への依存が強かったりするのも要因になります。
また、ペットの死、転居や転校などの生活上のストレスがきっかけとなり、障害が発症することもあります。

主な検査と診断

分離不安障害の検査方法としては、医師が小児や親から特有の症状を聞くなどの問診を行います。それから標準化された検査用の臨床アンケートをもとに検査が行われます。
この病気の診断は、症状が1ヶ月以上続いていて、小児がひどく苦しんでいるか、日常生活にかなりの支障をきたしている場合にのみ下されます。

主な治療方法

分離不安障害の治療法は、親が子供の不安をケアしていくのが一般的です。周囲の人間のケアによって進行具合、あるいは回復具合は変わることが多いです。
遊戯療法、認知行動療法で治療を試みるケースもありますが、根本的には親の対応が重要となります。そのため親へのカウンセリングを行っていく場合もあり、子供の状態を意識しながら対応していきます。