精子無力症

精子無力症はどんな病気?

精子無力症は、射精された精子の運動率が低い状態をいい、男性不妊症のひとつにあげられます。通常、射精された精子は卵子に向かって一直線に高速で突き進み、妊娠にいたります。そのため一直線に高速で進む精子が少ないほど妊娠しずらくなります。先天性の場合と、前立腺炎やおたふくかぜなどによる精巣炎、長期間にわたる禁欲などが原因となっている場合があります。

主な症状

精子無力症とは受精をするために必要とされる、女性性器内に排出された精液中の精子の運動率が低い状態を言います。その症状は、一般的に精子は卵子への受精を求めるべく活発に尾を動かして高速でその方向へと向かうものですが、高速で動く精子の数やその割合が少ないため、妊娠が難しくなるのがこの疾患です。発症原因は先天的な事由によるものが多いのですが、後天的な疾患への罹患によって生じるケースも少なくありません。

主な原因

精子無力症とは自然妊娠できるだけの量の精子がなかったり、精子の動きが悪すぎるような男性不妊を引き起こす症状のことをいいます。この原因の多くが、先天的なものですが、後天的なものとしては高熱が何日も続くような経験があったり、精巣炎などを発症していると精子を作り出す機能が低下してこのような症状に陥ってしまうことが報告されています。

主な検査と診断

精子無力症の検査方法は、触診を行う場合もありますが、主に精液検査を行います。採取した精液の肉眼所見や、重量法による精液量の測定、PH検査、精子濃度などを測ります。精液を400倍の顕微鏡下で観察して、運動精子率の割合を算出していきます。精子を染色して、精子正常形態率を調べます。精子濃度や精子生存率を調べて基準値との比較検査をします。

主な治療方法

精子無力症の明確な治療法はあまりありません。ストレスを溜めないようにしたり、喫煙を控えたり、生活習慣を整えたりした上で薬物治療を行いますが、特効薬的な効果を見込める薬物は現在のところないので、劇的に精子の運動を回復させることは難しいです。漢方薬などの処方を受け、定期的に泌尿器科を受診し、小まめに精子の運動力を見てもらうことが一番の治療となります。

精子無力症の初診に適した診療科目