頭血腫

初診に適した診療科目

頭血腫はどんな病気?

頭血腫とは、赤ちゃんが、出産時に産道から出てくるとき、頭蓋骨を覆っている骨膜の一部が剥がれてしまい、血液が溜まり膨らんだものです。出血は、骨膜と頭蓋骨の間で起こります。
生後数日のうち、徐々に腫れていきます。吸収されていくときに、黄疸が出ることがあります。
また、針でさすなどはせず、治療をしなくても2~3ヶ月程で吸収されます。
特に、吸引分娩、鉗子分娩の場合に血腫ができるリスクが高くなっています。

主な症状

頭血腫の症状は、赤ちゃんが生まれた直後に頭部にこぶができます。出生当日よりも2、3日してから目立ってきて、手でさわるとブヨブヨとして波動を感じます。
通常は一定以上に出血するとその圧力で血が止まり、出血量がどんどん増えることはありません。
また、骨膜下の出血のために血が漏れ出たり、細菌感染したりする心配もありません。

主な原因

新生児の頭にこぶのようなものができる頭血腫の原因は、産道を通る際に強い圧力がかけられるためです。
骨から骨膜がはがれ、その部分に血がたまることにより起きます。血がたまった部分は内出血のようになります。
子供が大きくて分娩に時間がかかったことにより、圧迫されていた時間が長く、吸引分娩をしたために引き起こされたという事例もあります。

主な検査と診断

頭血腫とは、赤ちゃんが産道を通過するときに受ける圧迫により頭蓋骨を覆っている骨膜の一部が剥がれ、そこに血液がたまってこぶ状に隆起したものです。
検査方法については出生してから二日ほど経ってから目立ってくるので目視で確認することができます。
触れることにより内部に液体が溜まっていることを確認することができ、押しても窪みが出来ません。

主な治療方法

頭血腫の治療法については、基本的に治療は行いません。2か月から3か月で自然に血液が吸収され、自然に消失します。
たとえ、大きな血腫でも、穿刺して血腫を排出するような処方は、感染や再出血の恐れがあるので、行わないようにします。血腫が吸収された跡が骨になり、硬いこぶのようになったりしますが、数か月から数年で吸収されて消滅します。