先天性甲状腺機能低下症

初診に適した診療科目

先天性甲状腺機能低下症はどんな病気?

先天性甲状腺機能低下症とは、生まれつき甲状腺の働きが弱い病気で、症状は軽症から重症まで様々です。出生児3000人から5000人に1人とされており、新生児の早期から黄疸の持続やかすれた声、便秘、手足の冷感というような形で発症します。特に生後2か月内の甲状腺機能は予後に重大な影響を与えるため、早めに適切な治療をはじめることが大切です。

主な症状

先天性甲状腺機能低下症の症状としては、出生時の体重は正常ですが、次第に成長、発達が遅れてきます。顔つきには特徴があり、瞼ははれぼったく、鼻は低く、いつも口をあけて、舌を出しています。皮膚は乾燥し、あまり汗をかかず、腹部が大きく膨れています。周囲に興味を示さず、不活発で、あまり泣かずによく眠ります。これらは、新生児期にははっきり見れず、乳児期以降にみられることが多いです。

主な原因

先天性甲状腺機能低下症とは、生まれつき甲状腺の機能が低い病気の事を言います。別名クレチン症と言われており、出生児の300人から5000人に1人の割合で生まれてくる様です。その原因としては、胎児の時期に起こる異常で甲状腺が低形成や無形成になり、甲状腺ホルモン合成の障害や機能障害になる様です。出生から1週間以内に行う検査で分かることが多い様です。

主な検査と診断

先天性甲状腺機能低下症の検査方法は、採血を行うという方法です。血液中の甲状腺ホルモンや甲状腺刺激ホルモンの濃度を調べ、それらのホルモンが基準値に満たない場合には、先天的に甲状腺の機能が低下していると診断される可能性が高まります。甲状腺の機能が低下していると、体のだるさや鬱のような気分の落ち込みが見られることがあり、内科だけではなく、精神科や心療内科でも検査をしてもらえます。

主な治療方法

先天性甲状腺機能低下症とは、生まれつき甲状腺の働きが弱い病気で甲状腺ホルモンを上手く作ることができません。新生児でこの病気が発見された場合の治療法は、甲状腺ホルモン製剤のレボチロキシンナトリウムを1日1回服用する薬剤治療を行います。生後3か月以内に治療を開始することができれば、その後の成長に飽く影響が生じることはありません。