スティーブン・ジョンソン症候群 スティーブ ジョンソンショウコウグン

初診に適した診療科目

スティーブン・ジョンソン症候群はどんな病気?

スティーブン・ジョンソン症候群とは薬の効果からは予測することの出来ない副作用の一つです。症状には高熱、皮膚や粘膜部位の発赤・びらんなどがあり、予後不良となる場合があります。放置すると中毒性表皮壊死症へと移行し、死亡率が高くなりますので、薬を使い始めてこのような症状が出た場合は原因と考えられる薬を中止し、病院で治療を受けることが大切となります。

主な症状

スティーブン・ジョンソン症候群の症状は38度以上の発熱、咽頭炎につづき顔面や四肢に紅斑、浮腫、水痘があらわれます。また目やにやまぶたの腫れ、目の充血、目が開けづらい、くちびるのただれ、排尿排便時の痛みがでます。口腔の粘膜や肛門、陰部にもびらんや紅斑があらわれます。気管支や肺が冒されたときには敗血症を合併することもあります。

主な原因

スティーブン・ジョンソン症候群の原因の多くは医薬品によるものと考えられています。主に抗生物質、解熱消炎鎮痛薬、抗てんかん薬などの薬剤の副作用として発症されますが、市販のかぜ薬などの医薬品でも発症することがあります。また医薬品以外にも、一部のウィルスやマイコプラズマ感染、トリクロロエチレンなどの化学物質、悪性腫瘍によって発症することも知られています。

主な検査と診断

スティーブン・ジョンソン症候群の早期発見のための検査方法は、血液検査、尿検査、便検査、皮膚の病理組織検査です。血液検査では白血球や反応性蛋白の増加や、白血球減少を含む造血器障害、肝または腎機能障害がないかを確認、尿検査では尿蛋白と尿潜血、便検査では便潜血を調べます。皮膚の病理組織検査は迅速に診断できることが理想とされています。

主な治療方法

スティーブン・ジョンソン症候群の治療法は、薬剤が原因の場合はまず原因が疑われる、カルバマゼピンやジクロフェナクナトリウム等の薬剤の服用を中止します。そして、次にステロイドパルス療法を含むステロイドの投与を行い、それで効果が見られない場合はさらに免疫グロブリン製剤静注療法や血漿交換療法を併用します。血漿交換療法には単純血漿交換法と二重膜濾過血漿交換法があります。