多形紅斑

初診に適した診療科目

多形紅斑はどんな病気?

多形紅斑とは円形をした鮮紅色の紅斑が四肢に左右対称に出来る皮膚病です。単純ヘルペスウイルスやマイコプラズマなどの感染症や薬剤に対する免疫反応によって引き起こされると考えられています。
重症になると皮膚だけでなく、眼や粘膜、内臓まで病変が及ぶので注意が必要です。
治療としてはステロイド軟膏を塗るのが基本です。

主な症状

多形紅斑の症状の特徴は、腕や脚、顔などに左右対象に円形の紅斑が多数出ることです。手のひらや足の裏にできることもあります。紅斑のふちの部分は、皮膚が盛り上がり赤く、中央部分はへこんで紫色になり、水疱になることもあります。
紅斑は症状を伴わないこともありますが、軽度の痒みを伴うこともあります。
重症になると紅斑が全身に広がり、眼が赤くなったり、口内の粘膜がただれたり、発熱や関節痛などの全身症状があらわれます。

主な原因

多形紅斑を発症する原因はウイルス感染や細菌感染、薬剤に対する免疫反応だと考えられています。
ウイルスでは単純ヘルペス発症のに出現することが多く、細菌ではマイコプラズマ感染のあとによく出現します。
また、明確な原因が特定できない症例も多くあります。

主な検査と診断

多形紅斑は特徴的な皮膚症状を見ただけで診断できることが多いですが、他の病気と区別するために皮膚の一部を少し切除して病理組織監査を行うことがあります。
細菌感染が疑われる場合には、血液検査や抗体検査が行われます。

主な治療方法

多形紅斑の治療法は、ステロイドの塗り薬や服用により実施します。中には自然に治る症例もあるものの、基本的にはステロイド薬を用いることによって治療を行います。また、口の中の炎症が強く症状として表れる場合には、点滴による投薬が有効です。
さらに、治療にも関わらず何度も病状が再発するケースにおいては、抗ウイルス剤を使用して病気に対する治療を施します。
薬剤の副作用が原因の場合は、原因となる薬剤の使用をできる限り中止します。