原発性副甲状腺機能亢進症

初診に適した診療科目

原発性副甲状腺機能亢進症はどんな病気?

原発性副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺にできた腫瘍や過形成がもととなり、副甲状腺ホルモンが異常な分泌をする病気です。血液中のカルシウム量が増えることにより高カルシウム血症となります。多量のカルシウムが尿にまで排出され、腎結石、腎石灰沈着症をおこしたりもします。歯や骨から多量のカルシウムが出ていくことで骨粗鬆症の症状もあらわれます。

主な症状

原発性副甲状腺機能亢進症によって引き起こされる症状は複数存在します。最も多いものは様々な骨が脆くなることで骨折しやすい状態になったり、身長が縮むというものです。また、人によっては、尿路結石に見舞われたり、激しい喉の渇き、吐き気、食欲の著しい低下などが惹き起こされる場合もあり、様々な症例が報告されている病気となっています。

主な原因

原発性副甲状腺機能亢進症は副甲状腺そのものに原因があります。副甲状腺が腫れることにより、副甲状腺ホルモンを出しすぎてしまうのです。数ある副甲状腺の内の一つだけが大きくなる腺腫、複数が大きくなる過形成、癌の3つの場合があります。癌であることは、非常にまれであり、この症状の多くは腺腫のケースです。また過形成は、遺伝性疾患であることが分かっています。

主な検査と診断

原発性副甲状腺機能亢進症の検査方法は、血液検査や尿検査で血清カルシウム濃度の上昇を測定したり、副甲状腺ホルモン値の上昇を測定して診断します。副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されているかがわかります。尿中カルシウム濃度の変化で診断もできます。超音波エコー検査や副甲状腺シンチグラフィ、頸部CT検査を行い、副甲状腺の腫瘍がどこの位置にあるのか探す検査を行います。

主な治療方法

原発性副甲状腺機能亢進症における治療法と言うのは、腫瘍ができた時には、その副甲状腺だけを切除します。過形成である時には4つある甲状腺のうち一番腫れが小さいもののみを残して他のすべての甲状腺は摘出してしまいます。全身麻酔をして手術を行うことが必須ですが手術が遅れると腎機能が低下する恐れがあります。手術を行うことでこの病気の合併症である胃・十二指腸潰瘍なども治癒します。