上顎洞がん ジョウガクドウガン

初診に適した診療科目

上顎洞がんはどんな病気?

上顎洞がんは、副鼻腔の上顎洞にできる悪性腫瘍の一つであります。上顎洞がんは、副鼻腔の中では出来やすいが、組織型としては扁平上皮がんの頻度がたかいため、ほかの組織へ転移する危険性は少ないと言われてます。
上顎洞癌は、初期の段階では自覚症状がないため早期発見が難しく、症状があらわれて気付いたときには進行していることがも多いようです。

主な症状

上顎洞がんの症状は、初期では何も感じないことが多いものです。腫瘍がある程度大きくなると、頬が腫れているように感じることがあり、ここで気づく人が多いです。
また、鼻づまり、膿や血が混じる鼻汁が出るなど、蓄膿症のような状態になる方もいます。
眼の方向に腫瘍が大きくなると、眼が突出したように見える、視力に異常が現れる危険な状態を起こす人もいます。

主な原因

上顎洞がんの原因であると考えられている病気に、慢性副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症が挙げられます。長期にわたって治療をしていない場合や炎症が長く続いていた場合、発症するリスクが高まります。
また、最近ではヒトパピローマウイルスや金属の粉じんによって引き起こされることもあるといわれています。
近年では慢性副鼻腔炎の患者が減少しているため、このがんを発症する人も少なくなってきています。

主な検査と診断

上顎洞がんであるかどうかの検査方法としては、まず腫瘍が鼻腔にまで広がっている場合にはそこから生検をし、顕微鏡から組織学的な所見を得るということをします。
鼻腔まで広がっていない場合、尚且つがんが予想される場合には、歯肉を切開しそこから生検を行っていきます。
がんの進行を観察していくには、CT検査を利用して、その進展具合を診ていきます。

主な治療方法

上顎洞がんの治療法には、以前は手術で上顎や影響のある眼球を取り除くことが多かったのですが、近年では放射線治療や効果的な抗がん剤の開発により、手術と組み合わせて行うことで出来る限り上顎などを残す方法がとられています。
放射線治療により腫瘍の減少や消滅が見られたら手術により吸引するなどの方法が一般的です。
腫瘍が大きく、眼球などを取り除いた場合も、骨移植や義眼を用いることが出来ます。