慢性扁桃炎

初診に適した診療科目

慢性扁桃炎はどんな病気?

風邪を引いたときなどに、ウイルスによって喉にある扁桃腺が炎症を起こすことがあります。扁桃腺炎という病気ですが、これが年に何度も繰り返したり、炎症が続く場合を、慢性扁桃炎といいます。
症状としては、風邪に酷使しており、のどの痛み、リンパ節の腫れ、発熱が出ます。
また、扁桃炎を起こした病原菌が腎臓や関節にも感染し、他の病気の原因にもなってしまうので、軽く考えず、医師の診断を受けましょう。

主な症状

慢性扁桃炎はほとんど急性扁桃炎と同じ原因で症状も同じです。咽頭痛、嚥下痛、発熱、全身倦怠感、耳の放散痛が挙げられます。口蓋扁桃は赤く腫れ上がり、膿栓が付着します。首の頸部のリンパ節が腫大して痛みを伴うことがあります。
他には軽度ののどの痛みや、微熱があったり、乾燥しやすくなる又はほとんど自覚がのない場合も十分ありえます。

主な原因

慢性扁桃炎は扁桃炎を繰り返しおこすものです。扁桃炎はウイルスや細菌が原因となって扁桃が炎症を起こします。通常、扁桃は年令と共に徐々に縮小して、大人では、ほとんど認められなくなるのが普通ですが、炎症を繰り返している扁桃は、大人になっても縮小しきれずに炎症が続き、ある程度の大きさを保つことになります。
そのため、疲労で体の抵抗力が弱った時や、新たに細菌の侵入を受けた時などに、扁桃の病原 菌の力が体の抵抗力を上まわり、扁桃炎が再燃します。

主な検査と診断

慢性扁桃炎の検査方法は綿棒で扁桃をぬぐい、扁桃に溶連菌感染が血液中にあるか、白血球数と炎症反応蛋白が陽性になっているかどうか炎症の原因を調べます。
また咽喉頭には扁桃とよく似た組織があり、アデノイドという組織を調べるときは、鼻腔のもっと奥にあるため内視鏡で鼻から喉頭まで挿入し、慢性炎症がないかどうかを調べます。内視鏡は直径3ミリ程度なので痛みはあまりありません。

主な治療方法

慢性扁桃炎の治療法としては、初めは保存的な薬物治療を行います。しかし扁桃炎が再発を繰り返したり、頸部リンパ節が腫大し血清ASO、ASK値の上昇がある場合は、手術で口蓋扁桃、咽頭扁桃を摘出します。
子供の場合は、扁桃炎を繰り返し再発しやすく、子供の成長に伴い再発しなくなるので、早期判断はせず症状の重症度、生活での苦痛度、年齢などを総合的に判断して、手術するか否かを決定します。