解離性遁走 カイリセイショウガイ

初診に適した診療科目

解離性遁走はどんな病気?

解離性遁走は解離性障害の一つで、解離には誰でも持ち合わせている正常な範囲から治療が必要とされる障害とみなされる段階まで幅広いです。症状としては一時期の記憶や全ての生活の記憶を失っている状態が主な症状で、重度のアルコール乱用や鬱病、てんかん等の器質性疾患や、薬物乱用、統合失調質人格障害も原因となりえます。治療としては記憶を取り戻すために心的外傷を調べていきます。

主な症状

解離性遁走の症状とは、家庭や職場など普段の生活の場から突然、周囲の人が予期できない形で放浪してしまうというものです。タイプは大きく3つにわかれていて、1つは放浪が終わると元の自分に戻りますが、放浪中の記憶はない、2つ目は放浪中は別名を名乗り、別人を装う、3つ目は放浪前の自分の生活上の記憶を一部失ってしまうというものです。期間は数時間から数ヶ月もしくはそれ以上と様々です。

主な原因

解離性遁走の原因は、各種の精神疾患によって発生するものです。うつ病やてんかん、重度のアルコール中毒といったような各種の精神状態の悪化によって、病状が引き起こされる可能性があります。精神疾患の精神状態の元で、苦痛から逃げたいという願望が強くなって、自宅や職場などから遠く離れて、過去の記憶を失うというような病状が発生します。

主な検査と診断

解離性遁走の検査方法としては、精神科や心療内科のドクターによる診断で、飲酒や身体の異常による意識の障害や認知症などの症状があるかを調べます。又、この検査では脳波を調べたり、薬物の影響を調べるために血液検査が用いられます。そして、この疾患の有無を確認する為には、他の障害の可能性も考慮し、解離性同一性障害や解離性健忘などの症状も検査します。更に、この症状が不明なケースでは心理検査も用いられています。

主な治療方法

解離性遁走の治療法は、薬物療法と睡眠療法がとられています。遁走中の記憶を回復することは、難しいとされています。安心感を与え、心理的に安らげるようにすることが大切です。抗鬱薬や精神安定薬が有効な場合もあります。遁走を誘発する要因に対する対応法を意識させることが有効と考えられています。多くの場合は、数日で自然治癒するケースがほとんどです。