転換性障害

初診に適した診療科目

転換性障害はどんな病気?

転換性障害は従来では転換性ヒステリーとも呼ばれていた身体表現性障害の一つです。筋力低下や脱力感、失声等、運動機能・感覚機能の障害が現れますが、身体的な異常や疾患はありません。病気の原因は強いストレスや葛藤、不安が原因とされており、無意識のうちに現れる事が多いです。明確な治療法はありませんが、基盤にある心理的葛藤を明らかにする事で解決策は見えてきます。

主な症状

転換性障害は、心的な負担や葛藤が身体の異変として現れるものです。そのため、いってみればどんな症状でも起こりうります。いくつか例をあげると、けいれん、視力障害(失明やらせん状の視野欠損)、聴力障害、失声、知覚障害、麻痺などの運動障害、自律神経障害、失神などが起こります。嘔吐や嘔気、かゆみやしびれ、疼痛などが多発的に現れる場合もあります。

主な原因

転換性障害の原因は、心的外傷から身を守るために自己同一性を失うことによって引き起こされます。何らかの外的要因による苦しみから逃れるため、記憶や意識、知覚などを自我から切り離すことによって、人間の人格の統合が失われた結果として発現します。心的外傷や心理的葛藤に対する心の防衛機能が、自我からの解離症状を発症させていきます。

主な検査と診断

転換性障害の検査方法としては、まず身体検査により器官的な身体疾患や薬物等の影響を否定する事が必要になります。従って慎重に検査を行う事が求められます。その次に心理的な面を詳細に検査する事が大切になります。その際には他の精神疾患でも説明ができるかどうかの確認を行います。もし説明ができない場合は該当する可能性は高くなります。

主な治療方法

転換性障害は精神的な病ですから、今自分が抱えている悩みを自分で解決できるようになることが重要です。また、病気であることを認めようとしなければ、症状は悪化する一方なので、自分が病気であることを自覚しましょう。そうすれば、特別な治療法などなくても、一ヶ月以内には自然に治ります。また、周りの人間がその人が暮らしやすいように環境を整えてあげることも重要です。