糸球体腎炎

初診に適した診療科目

糸球体腎炎はどんな病気?

糸球体腎炎とは、血尿や蛋白尿、高血圧、浮腫などを生じる腎疾患の総称です。そして、そのうちの80~90パーセントが急性のものです。なかでも小児に最も多くみられるのが、咽頭炎や膿痂疹などを起こすA群β溶連菌感染症により引き起こされる溶連菌感染後のものです。他にも、黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、B型肝炎ウイルス水痘ウイルス、マイコプラズマなどの感染症も原因となり得ます。

主な症状

糸球体腎炎が起こることによって生じてくる症状は、尿量の顕著な減少から始まります。発症前には頭痛や全身の倦怠感を訴えるところから始まり、人によっては喉の痛みや下痢、嘔吐を起こす場合もあります。本格的に発症すると、主な症例として挙げられる浮腫や高血圧、血尿などがみられるようになり、重症化しやすいような状態となっていきます。

主な原因

糸球体腎炎は咽頭炎や扁桃炎といった上気道炎や皮膚化膿症を引き起こすA群β溶血性連鎖球菌が原因の90パーセント以上を占めています。この菌が抗原となり抗原抗体複合体を形成し、これが血流にのって腎糸球体のって網目に付着する事で炎症を起こします。残りの10パーセントはいろいろな細菌、真菌、ウイルスが元になりますが、ほとんど稀な例となります。

主な検査と診断

糸球体腎炎の検査方法としては、尿検査での検査がもっとも一般的で、患者が発見されるきっかけとしても、最も多いのは、健康診断での尿検査となっています。この疾病は、比較的予後のよい腎臓病で、安静にして、塩分・水分の制限、カリウムの制限などを行うことで、2~4週間ほどで尿の異常が改善され回復に向かっていきます。特に子供の場合は治癒の確率も高く約95%は全快します。

主な治療方法

糸球体腎炎の治療法としては、薬物療法が効果的であるとされています。この病気の患者に用いられる薬剤としては、本来降圧薬として使用されるレニン-アンジオテンシン系阻害薬・副腎皮質ステロイドホルモン剤・メチルプレドニゾロン・シクロスポリン製剤、エンドキサン、ブレディニン、イムランといった免疫抑制剤・コメリアンといった抗血小板薬・ヘパリン等の血液凝固を抑制する抗凝固剤があります。