低酸素血症
低酸素血症はどんな病気?
低酸素血症は動脈を流れる血液の中の酸素が不足している状態であることをいいます。この状態に陥ると、からざ全体に不調をきたし、手足の冷え、不整脈、呼吸の乱れに始まり、意識障害を起こして肝機能や腎機能にまでダメージを伴うこともあります。慣れない空気の薄い高地に長く滞在したり、慢性的な肺の疾患による低換気がこの症状を起こす主な原因となります。
主な症状
低酸素血症は動脈血中の酸素不足により、手足の冷え・不整脈(頻脈)・呼吸困難・不安感・言語障害・意識障害・視力障害・チアノーゼなどが症状として現れます。軽度の場合は不整脈程度ですぐに回復しますが、脳に低酸素が生じた場合、呼吸困難や神経の働きの低下を招き、重度の場合には中枢神経の働きに障害をもたらす事で、最悪の場合生命に関わる事態となります。
主な原因
低酸素血症は、動脈血中の酸素が不足している状態が引き起こすものです。要因としては、低酸素環境下や呼吸中枢障害、神経筋障害、慢性閉塞性肺疾患などによる低換気で換気による、大気から肺胞への酸素の取り込みがうまくできなかったことや、肺胞から動脈血流への酸素の受け渡しがうまくできなかったこと、また、体の酸素需要に肺が答えられなかったなどが挙げられます。
主な検査と診断
低酸素血症の検査方法には動脈血ガス分析方法が用いられます。動脈血ガス分析とは動脈血中の酸素分圧、二酸化炭素分圧、PHなどを測定する方法です。この方法によって動脈血中の酸素分圧を調べます。酸素分圧の正常値は88±7mmHgで、これ以下の場合がこの症状になります。
血液採取後時間が経つと血液中のガス量は変化するのですぐに計測することが必要です。
主な治療方法
低酸素血症の治療法は軽度であれば、その場に座ったり横になったりしながら休み水分を補給していきます。重症であれば酸素吸入を行い応急手当をすることで改善していきます。急に息苦しくなった場合には重篤な可能性があるのですぐに病院に行きましょう。