精神遅滞

初診に適した診療科目

精神遅滞はどんな病気?

精神遅滞とは知的障害のことで、なんらかの障害により知能指数が通常よりも低く、適応能力も低いことにより、自立した日常生活が行えない状態をいいます。障害の重さによりさまざまですが、知的能力を通常までに回復させることは難しいとされます。しかし、療育の環境により適応能力があがる可能性が高く、障害があっても能力をいかしているかたがたくさんいます。

主な症状

精神遅滞の子供には首のすわりが遅い、座ることができないなどの症状が現れます。軽度から中度の場合は身振りをしない、言葉が出てこないなどの言語や社会性の発達の遅れが見られる場合がありますが、初めの数年間は正常な発達をしていると思われます。そののちに身の回りのこと(飲食や衣類の着脱、トイレでの排便、排尿)が上手くできない、同じ年齢の子供と遊ばないなどが表れるようになります。

主な原因

精神遅滞の原因は、多くは不明といわれています。しかし、想定とされているのは先天性代謝異常や、染色体異常などの先天的なものや、母体での薬物やアルコール摂取、X 線利用、風疹などの疾患などの妊娠時のもの、仮死分娩や無酸素状態が続いた時や分娩時の外傷など分娩時のもの、脳炎や頭部外傷、てんかん、けいれんなど後天的なものがあげられます。

主な検査と診断

精神遅滞の検査方法とは、まず生後間もない時期に行われるスクリーニング検査(選別試験)が重要です。ごく少量の尿や血液で判定できるので、赤ちゃんに負担はかかりません。それに加え、脳波、頭部CTスキャンなどで脳の構造や機能の発達に遅れがないかを検査します。更に、発達診断、知能指数、心理検査などを子どもの年齢に応じて行います。

主な治療方法

精神遅滞とは、いわゆる知恵遅れのことです。この知的障害には軽度から重度のものまであり治療法もさまざまなものがありますが一番多く取り入れられているのが薬物療法です。しかしながら精神安定をもたらすことはできても日常生活を問題なく過ごすことができるまでには回復することができないので、自立して生活していくためには周囲の協力が必要なのです。