大脳基底核

初診に適した診療科目

大脳基底核はどんな病気?

大脳基底核は、神経核の集まりの総称の事を言います。基本的に、人間はこの機能を無意識的に上手く利用して日常生活を送っていますので正常な人間でこれがない人間など存在しません。大脳皮質や視床、脳幹などを結びつけている神経核の集まりで、運動や何かを認識すること、感情のコントロールや行動における動機づけ、さらには学習を行うときにも使われます。ですので、これがないと生きていけないわけです。

主な症状

人間は、大脳基底核があることによって、時系列的に物事を考えたり、報酬を受ける方法による学習を行うことができます。では、この部分に支障があるとどうなるのでしょうか。体を動かす筋肉がなくなる(パーキンソン病)、言語を理解する能力などが失われる(大脳皮質症状)、それらが同時に生じる(大脳皮質基底核変性症)などのことが起こってしまいます。

主な原因

大脳基底核に変性が起こる原因は、まだ解明されていません。患者の脳の前頭葉と頭頂葉に強い委縮がみられます。神経細胞の脱落と、神経細胞やグリア細胞内の構造が異常構造になります。患者に共通してみられる症状ですが、それらを引き起こす要因の特定には至っていません。パーキンソン病やその他の疾患との関連も考慮しながら、解明が進められています。

主な検査と診断

大脳基底核の検査方法としては、まず眼球運動や、パーキンソン症状の初発がないかを所見や問診によって、診断した後、脳CT、MRIで左右差のある前頭葉と頭頂葉の萎縮がないかを画像所見に基づいて判断します。脳SPECT(脳内の血流を調べる)や脳PET(脳内の代謝機能を調べる)においても、萎縮部位が低下しているか動かを診て判断していきます。

主な治療方法

アマンダジンやドーパミンアゴニストなどの、パーキンソン病を治療する薬を服用することで、大脳基底核の症状を大きく緩和させる事が出来ます。パーキンソン病の薬でも効果が現われない時は、脳手術を受けて大脳の機能を回復させる必要があります。脳手術を受けると、麻痺した腕や足が動くようになります。言語障害も緩和します。脳手術が一番的な治療法です。