精巣上体炎 セイソウジョウタイエン

初診に適した診療科目

精巣上体炎はどんな病気?

精巣の横には、精巣上体と呼ばれる小さな器官が付着していて、精巣で作られた精子はここを通過して排出されます。精巣上体から精管と呼ばれる管が精嚢腺と前立腺につながり、そこで分泌された精液とともに、尿道に出ていくことが射精です。しかし精巣上体炎症では、この逆の経路で尿のなかの細菌が精巣上体に侵入し、そこで炎症を引き起こしてしまいます。

主な症状

精巣上体炎の症状は、精巣上体の軽い痛みから始まり、人によっては精巣そのものが痛く感じることもあります。痛みは、一部から徐々に陰嚢全体へと広がり陰嚢が硬くはれ、皮膚が赤くなっていきます。さらに悪化していくと歩くだけでも激しい痛みを感じ、38度以上の高熱を伴うこともあります。炎症が精管に沿って広がっていると、太ももの付け根の鼠径部や下腹部に痛みを感じることもあります。

主な原因

精巣上体炎には急性と慢性があります。まず急性になる原因は老人では前立腺肥大症などの疾患を患っているために尿が汚れ、大腸菌など一般的な細菌が増殖することにあります。青年の間では尿道炎の菌が精巣上体に炎症を起こします。この治療が不十分であると細菌が精巣上体にこもり慢性化します。また肺結核から尿に結核菌が感染して引き起こされることもあります。

主な検査と診断

問診や症状などによって、精巣上体炎の疑いがある場合に行われていく検査方法は、まず始めに採血検査をおこなっていき細菌がないかどうかを検査します。合わせて尿検査なども行われて細菌の有無について検査していきます。またエコー検査も、していきますのでより正確な検査となっていきます。この三つの検査結果をもとにして判断していきます。

主な治療方法

精巣上体炎の治療法としては、薬物投与によって治療することが主です。尿路感染症というものに分類されるので、それに有効な薬物を使用します。それには、ペニシリン系やセフィム系やニューキノロン系などがあります。抗生剤を投与してから局部を安静に保ち、最後に冷却することが完了します。痛みが伴う場合はサポーターを使い、陰嚢を持ち上げるのが痛みを和らげる方法として有効です。