手足口病はどんな病気?
手足口病とは、口の中や手足などに発疹が出る、ウイルスの感染によっておこる感染症です。子どもを中心に夏に流行しやすいですが、昨今では成人においても流行しています。症状としては、感染してから数日後に発疹ができ、発熱を伴う場合もあります。ほとんどの場合は、数日すれば治りますが、稀に中枢神経系の合併症などを伴う場合がありますので、注意が必要です。
主な症状
ウイルスが原因となって起こる手足口病は、まず、その病名の通りに、発症してから3~5日後に口の中や手足などに水疱性の発疹ができ、高熱がでたりしますが、自然に治ることが多いです。しかし、その後ごくまれに髄膜炎や小児脳炎、小脳失調症、さらには足や手の爪が剥がれ落ちるなどの症状を併発することがあり、感染後の医師の注意を要します。
主な原因
手足口病の原因は、コクサッキーウイルスの感染によるものです。コクサッキーウイルスの感染者からの分泌物や便に接触すると、コクサッキーウイルスに感染します。このコクサッキーウイルスの接触感染や飛沫感染を起因として、体内でウイルスが増殖していきます。その後、ウイルスの体内での潜伏期間を経た後、この病気の特有の症状を引き起こします。
主な検査と診断
通常行われる実験室検査の手足口病の検査方法としては、まず細胞培養によるウイルス分離を行います。ここでCPE陽性・陰性の検査を行い、陽性反応が出た場合、単味抗血清による中和試験を行います。補助的にRT-PCRによる分離株の遺伝子検出、塩基配列解析を行う事もありますが、中和試験の後、同定可能なエンテロウイルスとして最終判定します。
主な治療方法
手足口病の治療法は、専門の治療薬があるわけではないので、対処療法となります。湿疹のできている部分には、軟膏を塗布し、炎症がひどければ抗生物質を内服します。また痒みも伴いますので、痒みを軽減させる内服や軟膏もあります。重症度が個々で異なってくる為、その度合いに応じて治療薬を増やしたり、減らしたりします。1週間ほどで症状は軽減する場合がほとんどです。
手足口病の初診に適した診療科目