本態性低血圧 ホンタイセイテイケツアツ

初診に適した診療科目

本態性低血圧はどんな病気?

本態性低血圧とは、原因が明らかでないタイプの低血圧のことです。低血圧は、女性には比較的多くみられるものですが、何か特定の疾患が原因であることが明らかになっている場合もあれば、そうでない低血圧もあります。実際には、原因が不明である本態性の高血圧の方が、特定の疾患に伴うものよりも多いと考えられています。立ちくらみなどを伴うことがあります。

主な症状

本態性低血圧においては、一般的には、めまいやふらつき、失神などが観察されますと言えます。これらのすべてが伴うこともあれば、この中の一部が見受けられるケースもあります。本態性の低血圧ですので、基本的には原因が特定されておらず、治療が困難であるため、これらを改善するのもまた非常に困難であると考えられます。無症状のケースも多いとされています。

主な原因

本態性低血圧は、心拍出量減少や循環血液量、ならびに末梢血管抵抗減少が要因となります。これらは、摂取する水分量やその時の心臓機能によって影響されます。更に、自律神経の調節機能にも影響を及ぼしやすく、末梢血管抵抗減少による交感神経の緊張で血圧維持が難しくなり、副交感神経の緊張で血圧低下につながっていきます。このため、自律神経調節がうまくいかずに、正常血圧が維持できないことが原因と考えられています。

主な検査と診断

本態性低血圧とは、安静時に収縮期血圧が100mmhg未満を示した上に低血圧の原因がわかっていない場合のことをいいます。検査方法についてはこの病気は急激な発症は現れずに慢性の経過を示すため、症状の有無に関わらず安静時に低血圧が持続して原因がわからない場合診断できます。さらに、血液検査、心電図、X線検査、各種内分泌検査などの精査が必要となります。

主な治療方法

本態性低血圧は、自覚症状があって困っているわけではないかぎり治療法は特にありません。しかし、症状をうっとうしく感じる場合は生活習慣の改善が必要になります。食生活はもちろんのこと、睡眠を規則正しくとって運動も適度に行います。それでも改善しないときは血圧を下げる昇圧薬や副腎皮質ステロイド薬などの薬物療法を使用していきます。