無脳症 ムノウショウ

初診に適した診療科目

無脳症はどんな病気?

無脳症とは、正確な原因不明の神経学的奇形症の一つです。通常脳や脊髄は胎児の神経管から形成されますが、妊娠26日以前にこの神経管の閉塞などが起こることによって、大脳を始めとした脳幹を含んだ脳の一部、ないし大部分が発達しないという病気です。人種によって発現の頻度に差があるとされ、妊娠4ヶ月以降であれば超音波診断による出生前診断が可能です。75%は死産、無事生まれても生後1週間生存することは困難です。

主な症状

無脳症の症状とは、生まれた時に分かります。まず生まれつき脳がない状態で生まれます。それは見た目にも明らかに異常と分かります。頭の部分が不自然にへこんでいたり、頭の皮膚が正常に形成されておらず頭だけがない状態です。脳は人が生きていく為にはとても重要な部分であり、この病気をもって生まれてきた子供は数時間後には亡くなります。

主な原因

無脳症は、現在も詳しい原因の解明はされていませんが、人種による発言頻度に差があること、染色体異常などの遺伝的要因が関連していること、更には葉酸の摂取不足といった母体の栄養状態などの他因的要因が絡むことが解明されつつあります。主に、妊娠26日以前に、胎児の神経管前部の閉塞などが起こり、これらに伴って神経管そのものの発達が障害されるために発現します。

主な検査と診断

無脳症の検査方法は、クワトロテスト、画像検査、羊水検査があります。クワトロテストは、妊娠15週目から17週目までに受けることを推奨されています。これは妊婦さんから少量の血液を採取し、血液中のAFPという成分の値を調べるものです。カットオフ値より高ければスクリーニングポジティブという結果が出ます。その場合、超音波による画像検査や、羊水を採取しα‐フェトプロテイン値を調べ、確実な結果を得られます。

主な治療方法

無脳症の治療法は現代の医学では無理だといえます。まず脳を移植する事は不可能であり、人は脳死した時点で臓器を提供できるようになるからです。生まれた時から脳のない場合は産まれて直ぐに亡くなります。まず脳を移植する技術も今の医学では無理なのです。脳は人の体に大変な役割をもちます。すでに脳死してしまった脳っは移植には使えませんから治療は難しいといえます。