エボラ出血熱 エボラシュッケツネツ

初診に適した診療科目

エボラ出血熱はどんな病気?

エボラ出血熱は、急性ウィルス性感染症で発熱と出血が特徴的な症状です。名前の由来は発病者がでた地域にエボラ川が流れていたために命名されました。この病気になると39度くらいの発熱と頭や腹部が痛み、消化器や鼻から出血します。致死率が大変高く50%以上に達します。空気感染はしないようなので、適切な隔離を行えば、大流行を食い止められます。また最近になってワクチンの開発が進みつつあります。

主な症状

エボラ出血熱の潜伏期間は約7日で、主な症状は悪寒、頭痛、発熱、ノドの痛み、筋肉痛、胸痛などインフルエンザとよく似ています。また食欲不振などによる嘔吐下痢、腹痛などが見られます。進行すると口腔内や歯肉、鼻腔、皮膚など全身からの出血や吐血、下血が見られます。血液が固まりにくくなり、外傷による出血、臓器などからの出血を引き起こすのが特徴です。

主な原因

エボラ出血熱の原因とはどのようなものであろうか。自然宿主はコウモリといわれているが、特定にはいたっていない。だが、人から人への感染なら、感染者の血液や体液、排泄物などの飛沫が主な感染源となっている。また、患者が死亡しても油断は禁物である。なぜなら、死体から感染することもあるからだ。だから、会葬のときに感染してしまった等のケースがある。

主な検査と診断

海外に旅行した際にはエボラ出血熱の感染に気を付けなければいけませんが、どのような検査方法が取られるのでしょうか。被験者の血液、咽頭拭い液、尿、などを採取したのちに分離・同定、ELISA法、PCR法により病原体、病原体の抗原や遺伝子を検出する方法と、被験者の血清を蛍光抗体法、ELISA法によりIgm抗体もしくはIgG抗体の検出を行う方法があります。

主な治療方法

エボラ出血熱は、ウイルスに対するワクチンをはじめ、感染症に対しての有効な治療法は未だに確立されていません。現段階の治療としては、安静にすること、ショックに対しての治療、輸液や循環の管理といった対症療法のみとなっています。日本でこの病気は1類感染症に分類されており、患者の治療専用に設計されている病室に隔離し治療が行われます。