非結核性抗酸菌症 ヒケッカクセイコウサンキンショウ

初診に適した診療科目

非結核性抗酸菌症はどんな病気?

非結核性抗酸菌症とは、結核菌と癩(らい)菌を除く、非結核性抗酸菌によって発症されます。通常の結核と大きな違いは、非結核性抗酸菌はヒトからヒトへの直接的な感染が無いことにあります。しかしこれはヒトの体の様々な部位で発症し、最悪の場合は命に関わることもあるため非常に重要視されています。特に呼吸器での発症が多いとされています。治療は結核と同様に行われ、症状の軽重によって薬の中身が変わることがあります。

主な症状

非結核性抗酸菌症とは、結核に似ている病気ですが全く別の病気です。結核と違い、人から人には感染しません。非結核抗酸菌は土やほこりの中、川、池、風呂、シャワーの水などに広く存在しています。症状は非常に軽いことが多く、炎症が進行しない場合もあります。病気が進行すれば、慢性的な咳や痰、微熱、発熱、体重減少、倦怠感、血痰などが出現します。

主な原因

非結核性抗酸菌症はそのまま非結核性抗酸菌が原因ですが、非結核性抗酸菌にも数多くの種類がありPCR法・DNAシークエンシングが普及するまでは分類が困難であったが、近年は亜種が新たに発見されています。人に病原性があるものだけでも十種類以上があり、MAC菌だけで80パーセントを占めています。また身体全身に病変する可能性があります。

主な検査と診断

非結核性抗酸菌症の検査方法は、胸部X線やCTなどの画像診断検査になります。健康診断の胸部レントゲン検査で異常陰影を指摘される場合もあります。しかし、病変が軽いうちは細かい異常がわからないため、胸部CT検査を行います。特徴的な画像が描出されるためこの病気の診断がつきやすいです。塗抹検査や培養検査、PCR法、抗酸菌同定検査で検査が行われます。

主な治療方法

非結核性抗酸菌症の治療法は、結核と同様に抗結核薬を組み合わせた併用療法ですが、菌の種類によって薬の種類や効果が異なります。カンサシイ菌には、イソニコチン酸ヒドラジド、リファンピシン、エタンブトールを組み合わせた併用療法を1年行えば、ほとんどの場合は完治します。クラリスロマイシンには抗結核薬のカナマイシンが効果を現します。