今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『冬は増える「喉の痛み・喉のイガイガ」の原因 』をご紹介させて頂きます。

風邪は「喉」から?

暦が冬に入って寒くなると、北風が強く吹いて空気が一気に乾燥します。すると、お肌や髪のカサつきが気になるところですが、季節の急な変化は、美容はもちろん体調管理も心がけたいものです。

朝夕の気温の変化に対応していないと、あるいは、うっかり油断していると、鼻や喉など粘膜に痛みや腫れがあらわれて、思わぬ病気にかかることがあります。昔から「風邪は喉から」という言葉もあるくらいです。

冬の季節は「炎症」に注意して!

「喉の痛み」は、細菌やウイルスなどさまざまな原因が考えられ、そしてその痛みが病気の入口になることもあります。カラオケで美声を出し過ぎたり、エスニック料理など刺激の強いものを食べたりして、一時的に喉に異変が起こることはあるでしょう。
しかし、喉に
(1)違和感がある
(2)圧迫感がある
(3)イガイガする
(4)ヒリヒリする
(5)ザラザラする
(6)強い痛みがある
といった異変が続くようなら、喉に「炎症」、「膿瘍(のうよう)」、「裂傷」など、何らかの異常が起こっていると考えられます。特に冬の季節では、風邪の初期症状を始めとする「炎症」が起こりやすくなります。十分な注意が必要です。

炎症は、ウイルスからの「防御反応」

そもそも「炎症」とは、体に何らかの有害な刺激を与える作用が起こったときにあらわれる「防御反応」です。普段の喉は、粘膜によって細菌やウイルスの侵入を防いでいます。しかし、冬になって空気が乾燥すると粘膜が乾き、その働きが弱くなることがあります。つまり、免疫力の低下です。
すると、細菌などが体に侵入しやすくなり、喉の粘膜が刺激されると、熱感、赤み、痛みなどの症状があらわれます。これらの症状を引き起こす病気には、おもに
(1)咽頭炎
(2)扁桃炎
(3)喉頭炎
が挙げられます。

冬に気をつけたい「喉の病気」は?

私たちの喉は、鼻、口、食道、気管をつなぐ組織として、
(1)呼吸
(2)発声
(3)飲食物の通過
といった3つの働きを担っています。そしてこの働きは、「咽頭(いんとう)」と「喉頭(こうとう)」という、2つの器官が実現しています。

「咽頭炎(いんとうえん)」は、口、鼻、食堂をつなぐ器官(咽頭)が、細菌やウイルスによって感染することで、赤く腫れて痛みが起こる病気です。食べ物や飲み物を飲み込むときに痛みを感じます。風邪の初期に見られることが多い症状です。

「扁桃炎(へんとうえん)」は、咽頭の粘膜にあるリンパ組織(扁桃)が、化膿して痛みや発熱が起こる症状です。風邪(ウイルス)の症状として、小さな子どもに見られる病気です。大人では、タバコの吸い過ぎ、過度なストレス、疲労の蓄積、生活習慣の乱れなども原因に挙げられます。

「喉頭炎(こうとうえん)」は、男性でいうと喉ボトケのあたりにある声をつくる器官が、腫れてむくむ病気です。重症化すると膿が溜まることがあります。風邪などのウイルスの他に、声の出し過ぎ、お酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎが原因とされています。

予防には「加湿」「睡眠」「栄養」

冬の季節の喉の異変は、「乾燥」から生じるケースがほとんどです。そのため、予防には「加湿」がとても大事です。それに加えて、「十分な睡眠」と「温かい食事による栄養」を心がけるようにします。

それでも、喉の痛みや腫れを感じたら、「内科」や「耳鼻咽喉科」を受診し、専門医に相談しましょう。発熱など他の症状があらわれる前に受診することで、早い回復が期待できます。治療は、症状にあわせて、消炎薬、抗生薬などの「内服薬」や「スプレー」が処方されるでしょう。医師の指示に従い、完治するまで油断せずに治療することが大切です。寒さはこれから、もっとやって来るでしょう。長引くと大変です。早めの治療で、楽しい冬を過ごしましょう。

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