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今回は『日光浴のメリット。ヨーロッパの人はなぜ日光浴するの?』をご紹介させて頂きます。

日光不足は「生まれた子ども」に影響?

美肌とは、
(1)キメが整い
(2)うるおいがあり
(3)ハリのある お肌をいうそうです。
肌が白いとか、黒いとかの要素は入っていないのですね。最近は、美肌ブームのために、過度に日光を恐れて生活する女性が多いといいます。そういえば、「日光浴」という言葉もあまり聞かなくなりました。

日光に当たるのを極端に避けると「ビタミンD」が不足します。ここ数年は、「ビタミンD欠乏症」の女性が増えています。
ところがその影響は、本人だけでなく、生まれた子どもにあらわれているのです。新生児の約20%にビタミンD欠乏の傾向があるという調査報告もあるくらいです。

そのため、「くる病」や「低カルシウム血症」にかかる子ども(乳幼児)の数が年々増加傾向にあります。いずれもビタミンD不足による病気です。

骨を丈夫にし、発ガン抑制にも

日光浴というと、紫外線を心配する声があります。太陽が放出する太陽光線のなかには、目に見えない「紫外線」が含まれています。私たちの肌に大きな影響を及ぼすことでも知られている光線です。Ultra Violetを省略した「UV」と呼ばれることが最近は多く、曇りや雨の日でも降り注いでいるのが特徴です。

紫外線はお肌のシミやそばかすの原因になるばかりか、皮膚ガンを引き起こすとも言われ、問題視されています。一方で、紫外線を浴びることで、体内にビタミンDが生成され、骨が丈夫になることは以前から分かっています。

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進し、骨の成長と健康維持に大きな働きをします。その他、免疫向上・糖尿病予防・発ガンの抑制にも一定の効果がみられています。

日光浴で「ビタミンD」が作られる

骨を丈夫にするビタミンDは、紫外線を浴びることで生成されます。体内で合成できる唯一のビタミンで「太陽のビタミン」とも呼ばれています。食事から摂取することもできますが、その割合は、太陽光で約90%、食事で約10%といわれています。

室内で太陽光を浴びても、体内でビタミンDは作られません。窓ガラスを通して浴びても効果がないのです。もちろん、日焼け止めクリームを塗った肌からは、ビタミンDは作られません。できるだけ外に出て、日光浴を行うことが大事です。

日光浴は「幸せホルモン」が増える

日光を浴びることで作られる物質に「セロトニン」という化合物があります。脳内神経伝達物質の1つで、やる気や集中力を作る「ドーパミン」の仲間です。

セロトニンは、分泌されることにより、精神を安定させ、幸福を感じやすくする効果があるため、「幸せホルモン」とも呼ばれています。うつ病予防に役立つ物質としても知られています。太陽の光を浴びて、セロトニンが生成されると気分の安定が期待できます。

日光浴で「生活の余裕」を見せる?

日本人とは対照的に、今でもヨーロッパの人が日光浴を好むのは、適度に焼けた肌は、バカンスを楽しむ生活の余裕や、裕福さを周囲に示すためといわれています。いわばステータスの象徴というものでしょうか。

それに、古くから不眠やうつ病、自閉症の予防として「日光浴をする」習慣が身に付いているからでしょう。実際、北欧では日照時間の少ない冬場に、不眠をうったえる人が増えるようです。

「1日に15分」を試しては!!

紫外線は、皮膚ガンなどのリスクを指摘されますが、大きなメリットもあります。次のように、効果的な日光浴を試してみてはいかがでしょう。

・1日に15分間、週に3日程度行う
・お肌の約20〜30%を露出する
・日焼け止めクリームは塗らない