今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『抜け毛、薄毛!AGA(男性型脱毛症)とは?』です。
本記事は、いなばクリニック耳鼻咽喉科・皮膚科・アレルギー科(神奈川県横浜市)の稲葉 岳也院長先生にご監修いただきました。
人間は中身で勝負といいますが、やはり見た目というのは相手に与える印象が大きいものです。ある程度年齢を重ねて自然と薄くなってきた方、あるいは日々減っていく髪の毛に戦々恐々としている方、さまざまではないでしょうか。でも、ちょっと待ってください。ひょっとするとその抜け毛、疾患かもしれません。今回は、AGA(男性型脱毛症)という抜け毛疾患について紹介していきます。
AGA(男性型脱毛症)とは?
AGA(androgeneticalopecia)は日本語で男性型抜け毛症と呼ばれています。特徴は、主に頭頂部あるいは前髪の生え際のどちらかから徐々に薄くなっていくというものです。頭頂部の頭髪が薄くなっていくのをO型、前頭部の生え際から後退していくのをM型、そして両方が同時に起こるのをOM型と分類されています。進行は非常にゆっくりとしており、OとMを中心にだんだんと地肌が見える部分が拡大していきます。女性にもAGAとしての脱毛が見られることがあり、こちらはFAGA(Femaleandrogeneticalopecia)として区別され、日本語では女性男性型脱毛症と呼ばれます。女性の場合には男性と異なり、頭髪全体が細く薄くなってしまうのが特徴です。
AGA(男性型脱毛症)の原因は?
AGA(男性型脱毛症)の原因は、主にテストステロン、わかりやすい言葉で男性ホルモンが原因であることがわかっています。身体のなかに存在する5aリダクターゼという名前の酵素の活性が強い方は、体内で作られるテストステロンをジヒドロテストステロンという物質に変化させてしまいます。ジヒドロテストステロンは、頭髪の成長を止めてしまう効果があり、これによって満足に育たない弱々しいまま髪が抜けてしまうのです。しかし、裏を返せば、弱々しいながらも残っている髪の毛があるということです。AGAのもっとも大きな発病因子は遺伝性といわれており、どれだけ5aリダクターゼという酵素が活性化しやすいか、に因ります。ですが、生活環境や年齢、そして何より衛生状態でその発症は大きく変わるといわれています。女性の場合は、もともとエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンのほか、テストステロンも微量ではあるものの体内で生み出しているのです。女性ホルモンは髪の毛の発育を促し、テストステロンは逆の作用となります。閉経という生理現象を境に、女性ホルモンが減少し、女性の体内にある男性ホルモン、テストステロン値が相対的に上昇することでFAGA(女性男性型脱毛症)を発症します。
AGA(男性型脱毛症)はどのくらいの人がなるの?
AGAは世界的にも有名であり、実に世界で抜け毛に悩む40歳以上の男女のうち50%がAGA由来であろうと言われています。2人に1人は多いですね。ただ、日本人においては抜け毛に悩む人のうち約30%がAGA由来ではないかという研究結果があり、世界的に見れば抜け毛が少ない民族なのかもしれません。AGAは女性においても確認されており、FAGAと呼ばれています。世界的には閉経前の女性のうち13%ほどが対象と言われており、若年者にもみられるとのこと。日本ではFAGAの女性が増加傾向にあり、男性に比べれば少数であるものの、特に見た目を気にする女性には辛い症状でもあります。
まとめ
いかがでしたか?実際に抜け毛や薄毛で悩む人は非常に多く、生活の質に影響を与えます。現在では、市販の育毛剤でも効果が期待できると言われていますが、毛髪専用クリニックもありますし、AGA(男性型脱毛症)は、治療ができる時代となったのですから、ぜひ一度診断を聞きにいったり、通院を検討されると良いですね。
この記事の監修・執筆医師
いなばクリニック
耳鼻咽喉科・皮膚科・アレルギー科
東京慈恵会医科大学卒業 医学博士
稲葉 岳也(イナバ タケヤ)院長
診療科目:美容皮膚科 皮膚科 美容外科 形成外科 耳鼻咽喉科 アレルギー科 気管食道科 呼吸器内科
〒233-0004
神奈川県横浜市港南区港南中央通13-24
TEL:045-840-0178
<参考>
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