産後うつ

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『男性にも女性と同じ「産後うつ」がある!?』をご紹介させて頂きます。
女性は出産に伴いエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンが一気に低下するため、毛が抜けやすくなったり、肌が乾燥しやすくなったり、憂うつな気持ちになるなど体調や気持ちの変化を自覚することが多いと言われています。ホルモンの変化だけでなく、育児や家事に追われ、睡眠不足なども伴うことで産後うつになってしまうことも少なくありません。
しかし最近、男性も女性と同じように産後うつがあると言われています。男性は出産もしていないし、ホルモンバランスも変化していないはずなのになぜなのでしょうか。
今回は男性の産後うつについて分かりやすくまとめます。

男性の産後うつとは

産後うつ

男性は女性と違い、出産でホルモンバランスが崩れるわけでもないのに産後うつになってしまう可能性が指摘されています。女性のマタニティーブルーのように、男性のパタニティーブルーとも言われます。
男性が産後うつになる原因の詳細は不明なところも多いですが、主に強い責任を感じるからではないかと考えられています。子供の誕生が嬉しいのは当たり前ですが、その一方で子供を一人前にするために働かなくてはいけない、守るべきものが増えて大きな責任を感じるとともにプレッシャーも感じる、というような気持ちの変化があるようです。
うつ病は精神と身体に様々な症状が出ます。肩こり頭痛腰痛、倦怠感、めまいなどの身体症状に、寝付けない、途中で起きてしまう、早朝に目が覚めてしまうなどの睡眠障害を伴うことがあります。食欲が低下して痩せてしまうこともあります。また、落ち込みやすい、いらいらしやすい、怒りっぽい、会社に行くのがおっくうになるなどの精神症状を伴うことが多く、症状が改善せずうつが悪化すると自殺をしたくなってしまいます。
せっかくかわいい子供が生まれたのに、父親が体調を崩してしまっては大変なのでうつ病の症状を把握し、早く気付けるようにしたいものです。
では、どのような男性が産後うつになりやすいのでしょうか。

産後うつになりやすい男性の特徴

産後うつ

妻を母親のように思っている男性や良い父親になろうと頑張りすぎる男性は産後うつになりやすいと言われています。子供が生まれたことで、今まで自分を大事にしてくれていた妻を取られたと落ち込んでしまう男性がいます。
また、守るべき家族が増えたので仕事を頑張ろうとするだけでなく、家事や育児も協力しようと頑張って無理してしまう男性も産後うつになる傾向があると言われています。うつは元々頑張り屋さんだったり、努力家で真面目な人がなりやすいことが分かっています。そして仕事がうまくいかなかったり、家事や育児を手伝ったのに妻にダメ出しをされたりするなど些細なきっかけでうつを発症することがあります。

男性の産後うつに対する対処法と予防法

女性の方が産後は家事や育児で大変なのは明らかですが、男性の産後うつを長い間放っておくと症状が悪化して最悪の場合、仕事に行けなくなったり、自殺をしてしまう可能性も否定はできません。女性は疲れているし、忙しいのにという気持ちを少し抑えて、子供が寝静まった後などには夫に目を向けるようにしてあげてください。
男性の産後うつに気付くためには、夫のいつもと違う言動に気を配る必要があります。いらいらしていたり、子供を避けるような行動を取ったり、眠れないような症状があれば要注意です。時に時間をとって夫婦でゆっくり話すようにしてみるのも良い方法です。人間は誰でも強いストレスを受けると自分に自信がなくなってしまうものです。少し声をかけて労わる姿勢を見せてあげることで、症状が改善することがあるかもしれません。育児や家事を頑張ってくれている時にはダメ出しをせず、感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。
改善が見られないようであれば、早めに精神科を受診するように勧めるのも良いかもしれません。

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