本記事の監修医師

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飯田橋メンタルクリニック
三宅 永 院長先生

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Tel.03-3237-5558
 
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今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『うつ病 早期発見&徹底予防』をご紹介させて頂きます。

うつ病は13人に1人が発症する可能性のある病気で、決して珍しいものではありません。このような理由で、うつ病は「心の風邪」と呼ばれることもあります。日本では毎年約13万人の方が自殺で自らの命を絶っています。驚くべきことに、その半数以上が自殺の前にうつ状態であったと言われています。つまり、早くうつ病を発見し治療をする、または重症化する前にうつ病の予防をしていれば多くの人の命が助かった可能性があります。今回はうつ病になるべく早く気付くためのポイントと予防法についてわかりやすくまとめます。

うつ病

うつ病の早期発見のポイント

うつ病に なると、大きく分けて精神症状と身体症状が出ます。
精神症状と身体症状がどちらが先に出るかは個人差があります。

精神症状の具体例には、何もやる気がおきなくなる、今まで楽しかったことが楽しくなくなる、自分なんてつまらない 人間だと思いつめる、自分を責める、わけもなく涙が出る、不安になる、悲しくなる、周囲に申し訳ないと思う、集中力が低下するなどの精神症状が出ます。

そして、身体症状としてはめまい、頭痛、倦怠感、吐き気、肩こり、腰痛、下痢、便秘、不眠などの不定愁訴を訴えることが多いです。うつ病に特徴的な不眠は、途中で起きてしまう、朝早く起きてしまうという特徴があると言われています。食欲も低下し、今まで好物だったものを食べても砂を噛んでいるようにしか感じなくなることもあり、体重が減る可能性もあります。

うつ病はもともと真面目で、頑張るタイプの人に発症しやすいと言われており、仕事や学校、日常生活をうまく送れなくなるとさらに自分を責めて落ち込んでいきます。症状によっては「死にたい」という自殺願望が出てくるケースもありますので、うつ病の放置は大変危険です。

うつ病をを発症する時のきっかけは目立ってないことが多く、「明らかなきっかけがなく、なんとなく始まってしまう病気」と考えられています。もし、家族や親しい友人との死別、失業、離婚、失恋、いじめなど悲しく辛い出来事や一般的には良いとされている昇進、引越し、結婚、子供の自立などの後に起こるものは「適応障害」という別の病気の可能性がありますので、医師の診断をもってうつ病かどうかを判断しましょう。
うつ病も体の病気と同様に、早めに気付くことができれば治りも早いと言われています。自分ではうつ病だと気付けないことも多いので、周囲の人に最近様子がおかしい、仕事が以前に比べて遅い、などと気遣われることが増えた時にはうつ病に当てはまる症状がないか振り返るようにしましょう。また家族や同僚など周囲の人も、疑わしい症状がある時には病院に行くことを勧めていただければと思います。うつ病の時には判断力も鈍ることが多いので、間違った決断をして大きな借金を作ってしまう可能性もあるので周囲の人はそのような状況にならないように見守ることも大切です。

ジカ熱

うつ病の徹底予防法

うつ病を発症する原因として、ストレスの蓄積が挙げられます。現代社会はストレスを避けて通ることができないですが、ストレスをうまく解消できる方法を多く知っている人の方がうつ病になりにくいと言われています。ストレスを解消する方法はどんな方法でも構いません。ペットの散歩、運動や趣味、風呂、ヨガなど自分がリラックスできる方法を普段から探しておくようにしましょう。
周囲に以前との違いなどを指摘されることや、疲れすぎている、落ち込むことが多い、何もやる気が起きない、倦怠感や頭痛などの症状があれば、時には早めに帰宅してゆっくり休むことも大切です。
もう1つのうつ病の予防法として、うつ病について良く知ることも重要です。ほとんどの人は、自分がうつ病だと自覚できずに症状に苦しんでいる状況があります。規模の大きい企業には健康相談をできるように産業医がいる場合やメンタルヘルスサービスを外部機関に委託して相談窓口を設けている場合もあります。企業によっては定期的にメンタルヘルスに関する講習会を開いたりして、うつ病の症状に早く気付けるように対策をしています。最近はインターネットでも病気の情報が簡単に手に入ります。厚生労働省や病院などが提供している、または医師の監修があるような信頼性の高いインターネットサイトを見て、自分の症状がうつ病ではないか調べることができます。ただし最終的には医師の診断が必要ですし、早めに休養を取り治療を開始することが大切なので気になる症状があればすぐに病院に行くようにしましょう。
最後に、うつ病は脳の病気であり、決して心が弱いから発症してしまうわけではありません。時々、うつ病と自分で認めたくなくて症状が進行してしまう人もいます。うつ病について知識をつけることで早期に発見し、症状が進行しないように予防することが大切です。

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