今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け! 今回は『インフルエンザにかかりやすい人』をご紹介させて頂きます。

インフルエンザはどうやって感染する?

日本では毎年約1000万人がインフルエンザに感染しています。そして約1万人がインフルエンザで直接的もしくは間接的に亡くなっています。
インフルエンザは主に飛沫感染です。飛沫感染とは感染者の咳やくしゃみによってウイルスが空気中に飛び散り、そのウイルスを吸い込んで感染することです。咳やくしゃみは半径1.5mの範囲にいる人には直接吸い込まれる可能性があります。1回のくしゃみでばらまかれるウイルスは約200万個と言われています。また、目の粘膜から侵入することもあります。
その他に空気感染もありえます。これは空気中に浮遊するウイルスを吸い込むことで感染します。さらに接触感染といってウイルスが付着したものを触り、その手で目や鼻、口をこすることによってもウイルスが体内に侵入します。

インフルエンザ

インフルエンザにかかりやすい環境

インフルエンザウイルスは気温が低く、湿度が20%程度と乾いた状態の時に生存しやすいウイルスです。そのため日本の冬はインフルエンザウイルスにとって住みやすい環境となっています。インフルエンザ感染を予防するためには部屋をきちんと換気してウイルス量を減らすことや、部屋をあたため、加湿器を使って50%の湿度を目安に設定し、ウイルスが住みにくい環境をつくることで予防します。外では人ごみの中や、満員電車などで他の人からウイルスをうつされる可能性が上がります。マスクと外出後の手洗いをきちんと行いましょう。現在普及しているアルコール消毒もインフルエンザには有用です。
また、ヒト側の条件として不規則な生活やストレスが多いと免疫力が低下し、インフルエンザを発症しやすくなります。糖尿病やステロイド治療中など免疫が低下する病気の人も同様です。免疫力がついている人で感染したウイルス量が少ない場合はウイルスが体内に侵入したとしても発症する前に自分の免疫力で退治することが可能です。つまり普段から丈夫な体を維持することは重要です。もちろんインフルエンザへの免疫力をあらかじめつけておくにはワクチンも有用です。

インフルエンザ

厚生労働省が勧めるインフルエンザ予防接種をすべき人

インフルエンザの予防接種はすべての人で感染のリスクを下げ、重症化を予防します。しかし、特に予防接種の効果が高いと考えられている人は65歳以上の人と、年齢が60歳から64歳で心臓や腎臓、呼吸器の機能障害が強い人や、HIV感染による免疫機能の障害がある人、です。これらの人は定期接種対象者と厚生労働省が定めています。
その他に予防接種が勧められているのは、医療従事者やインフルエンザに感染すると重い健康被害が生じる可能性のある高齢者・小児・基礎疾患を持つ人の家族や介護者です。

インフルエンザ

インフルエンザにかかりにくい体をつくる

インフルエンザにかかりやすい人は他のウイルスにも感染しやすく、病気を発症しやすい人といえます。自分の体調や生活習慣を見直して、丈夫な体づくりを目指しましょう。
睡眠不足は体の疲労を蓄積させ、免疫力を低下させます。運動不足も血行不良や代謝不良を招き身体に老廃物が溜まることで免疫力が低下します。便秘がある人も免疫力が低下している可能性があります。腸内細菌が乱れていると免疫力が低下します。腸内環境を改善させるためには善玉菌を含む乳製品や、水溶性の食物繊維を含む果物・海藻類などを摂取するようにしましょう。
普段の平熱が低い場合、免疫力が低下している可能性があります。体温が低いと血流が悪くなります。すると体外から病原菌が侵入したときに戦う白血球などの到着が遅れ、病気を発症しやすくなります。一般的には体温が1℃下がると免疫力が30%低下すると考えられています。体温の低下の一因は筋肉量の低下です。筋肉は使うと熱を産生しますが、筋肉量が低下すると平常時の体温も低めになります。しかし筋肉量を増やすには時間がかかりますので、短期的にはお風呂に入って身体を温めることで体温を上げる方法もあります。

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