コンジローマの再発

貴女は３４歳の女性。未婚。
２０１６年１０月に風呂で外陰部にブツブツがある事に気付き某婦人科を受診し、
治療を受けている。
尖圭コンジローマの治療を始めて５ヶ月間経つが、いろんな場所に再発を繰り返している。
治療はベセルナクリーム外用療法、外科的治療として液体窒素、外科的切除などを行った。
一箇所良くなりかけると違う箇所にまた再発し、再発を繰り返すため、精神的にストレスが溜まっている。
自分で、免疫力を上げる方法を実践、漢方薬も継続服用している。
好転しないためＱＯＬが低下し、悲観的になっている状態である。
以上、貴女の経過・状態をまとめてみました。

貴女もご存知のように『尖圭コンジローマの治療は再発との戦いである』と
私はよく言っています。貴女のように長期間、再発が続く場合があります。
でも貴女の努力で、良くなる時期が必ずくると考えます。
それは、私は尖圭コンジローマにも寿命があると考えているからです。（持論）
自然治癒も約２０％あるとも言われています。

また良くなったかどうかの治癒判定は大変、難しい問題です。
それは再発率が高いからです。
目安としてはコンジローマの消失後、最低３カ月は再発がないことを確認することです。
とりあえず、このタイミングで治癒と判定いたしますが、６カ月後、１年後に再発しないとは言えません。
治療法として凍結療法、レーザー蒸散、電気焼灼、外科的切除、イミキモドクリームなどがありますが
コンジローマの絶対的治療法はなく、３カ月後の再発率は１５～３０％あります。
このように尖圭コンジローマの最大の問題は再発です。
考え方は色々ありますが、ある程度治療してみて効果がなければ、
貴女が今まで行ってきたように、一つの治療法にこだわらず、他の治療に変更するのも考慮すべきだと思います。
ただその治療法の説明を受け、その特徴を理解し、貴女が納得して治療に望むことをお勧めいたします。
貴女は現在、治療が長くなり将来に不安を抱えています。
また再発しないのか、いつまで治療するのか、結婚できるのか、子供を作れるのか、
子宮頸癌ならないのか、等々・・・・・貴女の“生活の質”が低下しています。

婦人科の主治医とよく相談され、治療を継続されてください。
お大事になさってください。