糖尿病薬服用について

ぱんとめ
ぱんとめ (男性 / 20代)
初めまして、数か月前に糖尿病と診断された23歳の者です。

診断初期ではHbA1cが10.7%でしたが、グラクティブ錠50mgを服用し値が6.5%まで下がりました。
そこでお聞きしたいのは、このまま何年もこの薬を服用し続けたとして、臓器(主に膵臓)に負担はかからないか、また膵臓の機能が低下もしくは機能しなくならないかということです。
また、以前受診した病院では、インスリン注射を打って臓器を休めようと勧められましたが、今の主治医にインスリンの事を伺ったら「そんな余計なことは考えず、指示通り薬を服用していればいい」と怒り口調で返答されてしまいました。
膵臓の機能低下を懸念しているために伺ったのですが、医師によって対応が違く、どの治療を受ければいいかわかりません。
また飲み薬からインスリン注射に移行(または同時に処方?)等してもらった場合、病院側が不利益を被る事はあるのでしょうか。
利益云々が関係し、叱咤されたのであれば主治医変更も視野にいれてます。

質問が多くて申し訳ございませんが、ご返答の程よろしくお願いいたします。
佐久間 知子
さくま診療所
こんにちは、ぱんとめ 様
23才で糖尿病を発症されたとのこと。そして、現在はグラクティブ内服で血糖コントロールは良好
とのことですね。

いくつかご質問があるので、順番にお答えすると、

グラクティブはインスリン分泌に直接作用するお薬ではないので、内服を継続することで
膵臓に負担がかかることは考えにくいです。

以前かかられた病院でインスリンを使用されたとのことですが、最初にHbA1Cが高値の時
つまり血糖値が高い時は、高血糖じたいがインスリンのききめを下げるため(インスリン
抵抗性といいます。血糖が高くなると、同じ量のインスリンでも血糖を下げる作用が
弱くなることです)ご自身の膵臓からはいつもよりたくさんのインスリンを出そうとがんばっている
状態です。ですので、まずはインスリンを使用して血糖値を下げ、膵臓を休ませることから
治療を始めます。
そして、インスリン抵抗性がなくなり、グラクティブのみで血糖コントロールが良好な現在は
ご自身の膵臓でつくられるインスリン量でじゅうぶん血糖コントロールができている
状態です。あえてインスリンをたさなくてもよいという判断だと思います。

ちなみに、飲み薬にインスリンを併用、もしくはインスリン治療により医療機関は収入が増えます。
インスリンなどの自己注射薬には自己注射の管理料という項目が発生し、保険点数は内服のみの
治療と比べ、かなり高額になります。
つまり、患者さまの自己負担額もかなり増えます。

膵臓のインスリン分泌能の機能低下を心配されているとのことですが、
インスリン分泌能じたいはもともとの体質や体格、食生活などにより個人差もかなりあり、
インスリンを打っていたら実際に膵臓の機能がどれだけ長持ちするかということは推定しにくい
です。

むしろ、よい血糖コントロールを維持して、インスリン抵抗性を改善したり、
膵臓が働く頻度を下げるために間食をせず過ごされることを目標に
治療を続けられてはどうかと思います。

以上ご参考にしてください。
糖尿病は治療を継続することが最も大切です。いったん軽快しても、必ず定期的に医療機関
に通院されることを切にお願いいたします。
お大事に。