アスペルガー症候群 アスペルガーショウコウグン

初診に適した診療科目

アスペルガー症候群はどんな病気?

アスペルガー症候群とは、発達障害の一つで、対人関係やコミュニケーションの障害と行動や興味の偏りが特徴です。自閉症スペクトラム症のうち、知能や言語に遅れのないものをいいます。
自閉症スペクトラム障害は、それまで知的障害や自閉傾向の程度などによって細かく分かれていた自閉症やアスペルガー障害を、疾患ごとの明確な境界線があいまい、また、症状が重複するとしてスペクトラム(連続体)と考えてひとまとめにしたものです。

主な症状

アスペルガー症候群は他者の心が理解できない、臨機応変な対応ができない、記憶は得意だが想像が苦手、同じ質問を何度も繰り返す、複数情報の同時処理が苦手、粗大運動や微細運動の苦手から運動機能が低いといった症状がみられる。
日々の行動に独自のルールを持っていることがあり、それに逸脱した行動を嫌がり、攻撃的になるといったこともある。

主な原因

アスペルガー症候群の原因は、現代の医学ではまだはっきりとはわかっていません。以前は、親による虐待などの愛情不足や、躾の問題とされていましたが、それは完全に間違いです。
妊娠中や出産時の状況、遺伝が関係しているのではといわれていますが、どれも確定的ではありません。
今現在わかっていることは、脳に先天的な機能障害があるのではということです。

主な検査と診断

アスペルガー症候群は自閉症などと同じく発達障害の一種で、知的障害はないもののコミュニケーションや社会性、想像力に若干の障害があります。
この障害に該当するか否かは、お子さんであればお子さんを対象とする精神神経科の、大人であれば精神科の専門医によって成育歴や詳細な問診という検査方法を用いて診断が下されます。

主な治療方法

アスペルガー症候群は、詳しいメカニズムがわかっていないため、根本的原因をとりのぞき完治させることはできません。しかし、社会生活を行っていくためにも治療は必要です。
主な治療法として、認知行動療法があげられます。この療法は物事のとらえ方や行動の癖を把握し、客観的な考え方や行動へと修正していくことで、不安やストレスを減らし、気持ちを楽にすることに役立ちます。