「血圧のしくみ」を知っておこう

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『 「血圧のしくみ」を知っておこう 』をご紹介させて頂きます。

血液は「どのように」体を流れる?

人間の血液は、心臓が縮んだり広がったりすることで、まず「大動脈」に流れます。心臓が血液を送り出すポンプの働きをしています。このときの心臓の収縮は、1分間に約60〜80回といわれています。1日では約8.6~11.5万回です。

「大動脈」に流れた血液は、やがて毛細血管を通り、体のすみずみに流れてゆきます。生命の維持に欠かせない
(1)栄養素(糖、脂質、タンパク質など)
(2)酸素
(3)ホルモン
を、さまざまな器官や組織などに運ぶためです。

それと同時に、血液は全身を巡りながら、不要となった「二酸化炭素」や「代謝老廃物」を肺、肝臓、腎臓などに運搬しながら、「静脈」を通って心臓に戻ります。これが基本的な「血液の流れ」です。この循環は、細菌の捕食や殺菌といった免疫作用や、体温調整などにも役立っています。

血液は「1日10トン」も作られる

心臓から押し出される(作られる)血液は、1分間に約4200~8000mLといわれています。1日に換算すると、約6~10トンもの量ということになります。つまり、2リットルのペットボトルで約3000〜5000本分の血液が、私たちの体を循環しているのです。

このようにして、心臓から押し出された血液が、血液(動脈)の内壁に与える力(圧力)を「血圧」といいます。血圧は常に一定ではありません。運動すると脈拍(心拍数)が高くなって血液がたくさん押し出されるため「血圧」は上昇します。一方、眠っているときは体が休んでいるため「血圧」は下がります。つまり、体の状態に合わせて、自律神経などがその圧力を調整しているのです。

血圧の「上」と「下」とは?

血圧は、
(1)心臓から押し出される血液の量(心拍出量)
(2)血管が収縮されることで起こる血液の流れにくさ(血管抵抗)
(3)全身の血液の量
(4)血管の弾力性
(5)交感神経の緊張
などによって決定します。

よく血圧の「上」や「下」という言い方があります。上の血圧は、心臓がギュッと収縮して血液を動脈に送り出したときの圧力です。「収縮期血圧」と呼ばれるものです。英語名のSystolic Blood Pressureを略して「SBP」と表記することもあります。一般的には「最大血圧」や「最高血圧」と呼ぶことが多いでしょう。

一方、下の血圧は、血液が循環して戻り、心臓が拡張しているときの動脈の圧力です。血液が心臓へ戻って心臓が膨らみ、動脈の血液量は減少しています。そのため、血管の内壁にかかる圧力は低下します。その状態を「拡張期血圧」といいます。英語名のDiastolic Blood Pressureを略して「DBP」と表記されることがあります。一般的には「最小血圧」や「最低血圧」と呼ぶことが多いでしょう

なぜ、「塩分の摂り過ぎ」は高血圧になるのか?

収縮期血圧(最高血圧)と拡張期血圧(最低血圧)の差を「脈圧」といいます。「脈圧」は、⼼臓から送り出される⾎液の量(⼼拍出量)が増えると高くなり、高いほど動脈硬化への可能性が疑われます。脈圧が高いことで、心筋梗塞や脳卒中を起こしやすいといえます。

血圧を正常に保つうえで、血液の量はとても大事です。一般的に、塩分を摂り過ぎると「高血圧になる」といわれます。それは、食事などから摂取した過剰な塩分により、血液中の塩分濃度が高くなると、それを薄めようとして血管内には水分が流れます。すると、全体として血液量が多くなり、それだけ血管に圧力がかかって血圧は高くなるというわけです。

血圧の「正常値」はどのくらい?

厚生労働省の調べるによると、高血圧の患者数は、国内で約1010万8000人といわれています。これは、かなり深刻な数字といえるでしょう。そこで、高齢者が増えている日本では、心筋梗塞や脳卒中など重い病気に備え、家庭での血圧測定器の普及がかなり進んでいます。

血圧は、病院で測定する「診察室血圧」と、家庭で測定する「家庭血圧」では測定値に違いがみられることがあります。これはカフ(血圧を測定するのに使う腕帯)の位置や、測定する姿勢などの影響があらわれるためです。2つの測定値に違いがみられたときは、現在では「家庭血圧」を優先します。気になる血圧の正常値は、次のとおりです。

◆診察室血圧:最高血圧が140mmHg未満、最低血圧が90mmHg未満
◆家庭血圧:最高血圧が135mmHg未満、最低血圧が85mmHg未満

上下いずれかの値が正常範囲より高い場合は「高血圧」と診断されます。早めに「循環器内科」や「内科」を受診し、血圧を下げる治療を始めましょう。

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