小指のしびれは「肘部管症候群」かも?

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『 小指のしびれは「肘部管症候群」かも? 』をご紹介させて頂きます。

肘をぶつけて「しびれた」経験

「肘部管症候群」は、指先を通る尺骨神経に障害が起こる病気です。尺骨神経は、
(1)手関節の曲げ伸ばし
(2)指先の感覚
(3)指のきめ細やかな動き
などを担っている神経です。肘部管症候群を発症すると、小指や薬指に「しびれ」が生じるのが特徴です。

学生時代、教室の席でふと振り向いた拍子に、椅子の背もたれや後ろの机に肘をぶつけると、ジーンという独特なしびれが指先にまで感じた経験はないでしょうか。これは「尺骨神経」が刺激を受けたことで起こる現象です。このときのような感覚が、手や指先に起こるのが「肘部管症候群」です。

初期は「小指」と「薬指」のしびれ

肘部管症候群の「肘部管(ちゅうぶかん)」とは、肘関節の内側にある骨のくぼみ部分をいいます。尺骨神経は、上腕、前腕、指先まで続く長い神経ですが、ちょうど「肘部管(肘のあたり)」は体の表面近くを通っています。そこで何らかの障害が起きて、「肘部管症候群」が発症します。この障害は、どの年齢層にも発症する可能性があり、男女差の区別もありません。

肘部管症候群の症状は、手首から小指や薬指にかけて「しびれ」や「痛み」が起こるのが特徴です。小指やその周囲がピリピリ、ジンジンする「異常知覚」を感じることもあるでしょう。しびれなどの症状は、手のひらの小指側にまで広がることもあります。そのため、箸が思うように使えない、指先の細かい動きができない、など日常生活への影響が懸念されます。

症状が進行すると、
(1)握力が低下する
(2)手の小指側の筋肉が痩せる
(3)小指や薬指が変形する(まっすぐ伸びない)
などの症状があらわれます。

長いあいだの「肘の使い過ぎ」

肘部管症候群の原因は、おもに「肘への慢性的な負荷」が挙げられます。「肘部管」は肘の内部にあって、骨と靭帯で形成されたトンネル状のスペースです。狭いトンネル内を「尺骨神経」が通っています。その尺骨神経が、高い負荷によって、圧迫されたり、引き延ばされたりといった状態が続くことで、神経麻痺が起こります。これが「肘部管症候群」を引き起こしています。

大工、調理師、職人など仕事による肘の使い過ぎ、野球や柔道などスポーツによるケガは、発症原因としては特に目立って多いとされています。そのほかでは、(1)加齢伴う肘の変形
(2)幼少期の骨折
(3)交通事故による後遺症
などが原因に挙げられています。

小指がしびれたら「整形外科」へ

小指や薬指にしびれや痛みを感じたら、早めに「整形外科」を受診し、専門医に相談しましょう。小指や薬指に症状が見られるのに対して、中指、人差し指、親指の感覚は正常に保たれているのが「肘部管症候群」の特徴です。また、肘の内側を軽く叩くと痛みが走る、親指と人差し指で物を挟む力が低下している、といった症状が見られたら、「肘部管症候群」の疑いが強く持たれます。

診察では、肘・手・指の動作テストを行い、さらに必要に応じてレントゲン、エコー、MRI、筋電図などの検査を実施したうえで、診断が確定します。治療は、軽症であれば、薬物療法を主体として「保存療法」から始めるのが一般的です。消炎鎮痛薬やビタミン剤が処方されるでしょう。薬を内服しながら、肘をできるだけ休めることが大事です。

保存療法が効かない、あるいは筋肉が痩せているなど症状が重い場合は、「外科手術」が検討されます。外科手術では、
(1)狭くなった肘部管を広げる
(2)尺骨神経を圧迫している組織を取り除く
などの治療が行われます。

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