患者数300万人以上「ウイルス性肝炎」について

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『 患者数300万人以上「ウイルス性肝炎」について 』をご紹介させて頂きます。

なぜ、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれるのか?

肝臓は、
(1)糖質や脂質など栄養分を貯蔵する
(2)脂肪の消化に必要な胆汁を生成する
(3)血液の解毒を行う
(4)ウイルスなどによる感染を防ぐ
など働きがあり、体を健康に保つために欠かせない臓器の1つです。

その一方で、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、肝臓病は「サイレントキラー(静かなる殺人者)と表現されることがあります。肝臓は、細胞の一部に異変が起こっても、他の細胞がすぐさまカバーして機能を果たす能力にとても優れています。

そのため、異常が起こったときでも、私たちに警告のサインを送ることがほとんどありません。病気にかかったときでも、初期症状がほとんどみられないのが特徴です。つまり、重症化するまで病気に気づかないことから「沈黙の臓器」と呼ばれているのです。「肝炎」も、知らないうちに肝臓に炎症が起こり、体にさまざまな障害があらわれる病気です。

自覚症状がないまま「静かに」進展

肝臓の異常では「全身の倦怠感(体のだるさ)」や「食欲不振」が症状の1つとして挙げられます。ところが、これらの症状があらわれても「仕事の疲れだろう」などと自己判断で放っておくと大変です。その後、「嘔吐」や「黄疸」など、さらに明らかな自覚症状がみられたときは、病気がすでに重症化しているケースは少なくないからです。

こういったケースは「肝炎」も例外ではありません。病気の発見が遅れたり、治療を怠ったりすると、やがて慢性化して「肝硬変」や「肝がん」に発展することがあります。症状の悪化は、自覚症状がないまま静かに進展するのが恐ろしいところです。

日本人の「40人に1人」がウイルス感染

肝炎は大きく
(1)ウイルス性
(2)薬剤性
(3)アルコール性
(4)自己免疫性
の4種類に分けられます。なかでも「ウイルス性肝炎」は、肝炎全体のほとんどを占めるといわれ、日本人の肝臓病のなかでもっとも患者数の多い病気です。

「ウイルス性肝炎」は、肝臓が「肝炎ウイルス」に感染し、細胞が壊れて肝機能障害を引き起こす病気です。健康に必要な、代謝、解毒作用、消化、栄養吸収などの働きに大きな影響があらわれることになります。

厚生労働省の報告によると、現在、国内では約300~370万人の肝炎ウイルス感染者がいると推計されています。これは日本人の40人に1人が感染している計算になります。

肝炎を起こす「5種類」のウイルス

「ウイルス性肝炎」を引き起こす肝炎ウイルスは、おもに
(1)A型
(2)B型
(3)C型
(4)D型
(5)E型
の5種類が存在しています(日本ではD型肝炎はほとんどみられません)。

A型(HAV)、E型(HEV)の肝炎ウイルスは、おもにウイルスに汚染された飲み水や食べ物を摂取することから感染します。どちらも一過性の肝炎で、慢性化することはありません。一方、B型(HBV)、C型(HCV)、D型(HDV)の肝炎ウイルスは、血液や体液を介して感染します。

これらの肝炎ウイルスのうち、日本国内では、「B型」が約110~140万人、「C型」が約190~230万人と非常に多く感染していることが報告されています。「B型肝炎」は、強い感染力が特徴です。「C型肝炎」は慢性肝炎→肝硬変肝がんと進行するリスクが高いのが特徴です。

感染は「採血」で簡単にわかる

体がだるい日が続く、疲れがとれないといった自覚があるときは、できるだけ早く「内科」や「消化器内科」を受診し、専門医に相談しましょう。先に述べたように、肝臓病は初期症状がほとんど見られないのが特徴です。つまり、できるだけ早期に発見することが、その後の症状に大きな影響を与えます。

肝炎ウイルスに感染しているかどうかを調べるには「肝炎ウイルスマーカー検査」が有効です。血液を採取して感染の有無、もしすでに感染していれば、感染ウイルスのタイプ(型)を調べる検査です。採血から数週間後に結果が判明します。「肝炎ウイルスマーカー検査」は、お住まいの近くにある「保健所」や「医療機関」で受けることができます。

治療費の「助成制度」を活用しよう !

治療は、症状に応じた「対症療法」が行われます。「インターフェロン」と呼ばれる抗ウイルス作用の薬を使った「インターフェロン療法」を中心に、「核酸アナログ製剤」などを検討しながら進められるのが一般的です。しかし、ウイルスの型やその症状に応じて、
(1)ウイルスを除去し完治を目指す
(2)症状の慢性化を防ぐ
(3)肝硬変など重症化への進展を防ぐ
など治療の方針は異なるでしょう。

「インターフェロン療法」や「核酸アナログ製剤治療」にかかる医療費は、自己負担額を軽減する「助成制度」があります。軽減される額は、世帯の所得によって異なります。詳しいことは、お住まいの「自治体」や「保健所」に相談するとよいでしょう。

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