子どもの「偏食」は病気のせいかも?

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『子どもの「偏食」は、病気のせいかも?』をご紹介させて頂きます。

偏食は「病気のせい」もある?

特定の食べ物を選り好みして食べる「偏食」は、子どもに見られる現象の1つです。しかし、その程度がひどいと、単に「好き嫌い」では片付けられないことにもなるでしょう。「発育不良」や「免疫力の低下」につながることもあるからです。
すると、体重が増えない、身長が伸びない、風邪をひきやすい、といった様子が見られるようになります。体のことを考えると、偏食は早いうちから直しておきたい、とママやパパは考えるものです。

しかし、偏食は「選り好み」、「好き嫌い」、「わがまま」など、子供の性質によるものとは限らないようです。近年、偏食には「発達障害」の関係性が明らかになったからです。

小・中学生で「発達障害」が出ることもある

発達障害は、おもに「自閉症スペクトラム障害(ASD)」、「学習障害(LD)」、「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の3つの障害の総称をいいます。その原因は、生まれながらの脳の病気や感染症などが挙げられていますが、まだ特定されていない部分も多くあります。

発達障害を持つ人には、
(1)人とうまくコミュニケーションがとれない
(2)他人と良好な関係を築けない
(3)集団のなかでうまく対応できない
(4)特定のものに過剰なほど執着する
といった特徴があります。

子どもの場合、乳幼児検診で指摘されることが多くありますが、その後、小・中学生になって発達障害の症状があらわれることもあります。発達障害は近年増加傾向にあり、厚生労働省によると、小・中学生のおよそ15人に1人が発達障害である、あるいはその可能性がある、と推計されています。

味覚と嗅覚が「過敏になる」病気

もし、お子さんに偏食が見られるのなら、それは好き嫌いではなく、「味覚」と「嗅覚」が過敏になっているせいかもしれせん。「味覚過敏」や「嗅覚過敏」は、発達障害の子にあらわれやすい症状です。

「味覚過敏」は、口の中にある味蕾(みらい:食べ物の味を感じる小さな器官)にある受容体が敏感になり、特定の食べ物を口に入れることができなくなるのが特徴です。食べ物によっては、パサパサ、モチモチ、コリコリ、プリプリなど、特定の食感にも耐えられなくなる子もいます。

また、「嗅覚過敏」は臭いを受け取る嗅細胞(きゅうさいぼう:嗅覚の刺激を受容する細胞)の感じ方が強く、特定の臭いに対しては、そこに近づくこともできなくなるほど敏感になる症状です。

嗅覚・味覚の過敏性は自閉症スペクトラム障害(ASD)の子に多い症状です。しかし、味覚過敏だから発達障害というわけではありません。あくまで、可能性が高いという割合の話です。反対に、発達障害と診断されても嗅覚・味覚過敏のない子もいます。

「無理に食べさせない」が大切

偏食は、周囲から誤解されることがあるため、その対応は、子どもの状態をよく知った上で進めることが大事です。わがまま、我慢が足りないなどの責めるような言葉は、やめましょう。

無理に食べさせることはせずに、「過敏症という病気かもしれない」という視点をまずは周囲の大人が持って、丁寧に接することが必要です。

叱る、諭すでは解決しません。また、食べるよう無理強いすると、食事が辛い時間に感じるようになって、事態はさらに悪化する恐れがあります。もし発達障害であった場合、「味覚や嗅覚に対する強いこだわり」や、「未体験への極度の不安」を感じている子は多くいます。こうした不安を取り除くことが大事です。

「小児科」や「児童精神科」に相談する

偏食を改善するには、
(1)苦手な食材は、おろす・細かく刻む
(2)好きなメニューに混ぜる
(3)調味料を変えてみる
(4)食材を洗うなど、お料理のお手伝いをいっしょに行う、
など小さな工夫で、偏食が軽減することもあります。

できれば早めに「小児科」や「児童精神科」、あるいは「小児神経専門医」のいる医療機関を受診し、相談することをおすすめします。早急な解決を求めず、時間をかけて対応する心構えが大事になってくるでしょう。

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