ジュース好きな子どもは注意!「酸蝕症」を防ぐには・・

今注目が集まっている医療や健康情報を病院検索ホスピタが厳選して分かりやすくお届け!今回は『ジュース好きな子どもは注意!「酸蝕症」を防ぐには・・』をご紹介させて頂きます。

虫歯じゃないのに「歯が溶ける」

「酸蝕症」は、酸性の飲み物や食べ物によって、歯の表面(エナメル質)が溶けてしまう病気です。専門的には「脱灰(だっかい)」と呼ばれる症状です。虫歯とは別の病気です。しかし虫歯じゃないのに「歯が溶ける」とはなんて恐ろしいことでしょう。

歯のエナメル質が溶けると、その下にある「象牙質」が透けて、歯が黄色く変色したように見えます。見映えが悪くなるばかりか、ひどい知覚過敏を引き起こす心配があります。

昔の日本では、塩酸や硫酸などを扱う工場で、酸のガスが歯に付着して歯の表面が溶けてしまう人が多数いたことから、「酸蝕症」は、いわば職業病といわれていた時代がありました。ところが近年、「酸蝕症」の患者数は、子どもを中心に増加し続けています。そこには、子どもたちが好んで飲む「清涼飲料水」や「スポーツドリンク」が大きく関係しています。

pH値「5.5~5.7以下」で歯は溶ける

虫歯は、口のなかの細菌によって引き起こされるものですが、「酸蝕症」は、口の外から入ってきた「酸」によって、歯のエナメル質から「リン酸カルシウム」の結晶が溶け出してしまう病気です。そしてこの「酸」は、食べ物や飲み物に含まれているものです。

食品の酸性・アルカリ性は「pH」と呼ばれる値によって示されます。ph値とは、酸性からアルカリ性のあいだを0~14に分けて、7を中性とし、pH7より値が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強いことを表したものです。

人間の口のなかは、通常pH6.5~7で、「弱酸性〜中性」に保たれています。摂取した「酸」によって歯が溶け出すのは、pH値が「5.5~5.7以下」です。レモンやグレープフルーツ、サイダーやワインなどを摂取すると、歯が「キシキシ」ときしむような感覚を受けたことはないでしょうか。これは、酸によって、歯の表面のエナメル質が溶け出している現象なのです。

柑橘系「果物」も要注意

酸を含む飲み物や食べ物を摂取しても、時間が経つと「歯のきしみ」は消えています。これは、唾液によって再石灰化が起こり、エナメル質が修復されるからです。口のなかが健康で、唾液が十分に分泌されているときは、酸は洗い流され、エナメル質は守られます。

ところが、唾液の中和以上に、酸性(pH5.5以下)の飲食物を過剰に摂取していると、脱灰が起こり、「酸蝕症」を引き起こすことになります。歯の表面を溶かす「酸」は、普段の生活で口にする身近な飲み物や食べ物にも含まれ、私たちのまわりにはたくさん存在しています。例えば、体によいとされる「果物」でも、歯のことを考えると、食べ過ぎないようコントロールが大切です。

果物では、
◆レモン(pH2.1)
◆オレンジ(pH2.8)
◆グレープフルーツ(pH3.2)
◆ミカン(pH3.6)
など柑橘系には注意が必要です。その他、
◆プラム(pH2.8)
◆イチゴ(pH3.6)
◆ブルーベリー(pH3.2)
◆パイナップル(pH3.3)
も、酸が多く含まれています。

危ないのは「コーラ」、「ジュース」、「スポーツドリンク」

日本人は、近年食事の欧米化が進んだことで、体にさまざまな変化があらわれています。水分補給については、「清涼飲料水」や「スポーツドリンク」の摂取量が増えたことで、「酸蝕症」にかかる子どもが多く見られるようになっています。

◆コーラは「pH2.2」で、酸が大変に多い飲み物です。
◆ノンカロリーのコーラでも「pH3.0」で酸性を示す値はかなり高めです。
◆サイダーは「pH3.4」
◆果汁入りジュースは「pH2.8〜3.2」
◆スポーツドリンクは「pH3.5」です。

虫歯の「リスクが高く」なる

酸蝕症になると、虫歯にかかるリスクが高くなります。そのため早期の治療が大事です。
(1)歯がしみる
(2)歯が黄色い
(3)歯にツヤがない
(4)歯が細くなった
といった変化が見られるようなら、「酸蝕症」の疑いがあります。早めに「歯科」を受診に、医師に相談しましょう。

清涼飲料水やスポーツドリンクは、乳児のあいだは与えるのは控えます。少しお兄さんやお姉さんになって、これらのドリンクを飲むときは、「口のなかにためて飲まない」、「ちびちびと飲まない」よう指導しましょう。そして、飲んだあとは「うがい」を忘れずに行いましょう。小さな心がけが、「酸蝕症」を予防します。

関連記事

   

Archive

ページ上部へ戻る